台湾の馬英九総統は1日、総統府で談話を発表し、中国への急速な接近を図る政策に「中国に傾きすぎている」などと中台統一への懸念が出ていることに対し、「三つのノー(独立せず、統一せず、武力を行使せず)を維持する」と強調した。 対中政策をめぐっては、特に昨年末に交渉開始で合意した中台の自由貿易協定(FTA)に当たる「経済協力枠組み協定(ECFA)」に対し、野党、民主進歩党などが中台統一につながると反発している。 馬総統は談話で、中台関係改善により、以前は中台対立に巻き込まれることを恐れていた多くの国家が台湾との交流を強化するようになったと指摘した上で「対外関係(の発展)を、完全に中台関係の発展に任せることはない」とも強調した。(共同)