最近Agdaを触る機会があったのだが、Agdaこそ未来のプログラミング言語ではないかという気がしてきた。ここでは行列の転置をする関数を定義することで、Agdaでのプログラミングがどんなものか紹介したい。その前に一言:Agdaは定理証明系として紹介されることが多い。これはAgdaにとって不幸なことだ。確かにAgdaの型システムは強力なので、例のカリーハワード同型により、型を命題、プログラムを証明とみなすことができる。ただし、私の印象ではAgda上は数学の証明をしやすいようにはそんなにはできていない。Agdaで証明するには、ある型をもつ定数なり関数を定義することになるわけだが、定義した関数がその型を持っているかことを型チェッカに説得するために、型チェッカの詳しい挙動について理解していなければならない。むしろ、Agdaは依存型をもつプログラミング言語と思った方がよいと思う。依存型とはなにかは例を