情報伝達や言論活動がインターネットによって大きく変わったのは言うまでもない。だが一方で、真実かどうか分からない情報や意図的な誤情報、いわゆる「フェイク・ニュース」がネット上に氾濫することになったのも事実だ。ネット上に嘘のない言論空間や正しい情報だけが流れる場はできないのか。 2010年に、知識共有プラットフォームを目指して米国でスタートしたSNSサービス「Quora」の日本代表でエバンジェリスト(伝道師)の肩書きを持つ江島健太郎さんに聞いた。 SNSにまともな言論空間はほとんどない 問 新型コロナウイルスの世界的な感染爆発によって、なかなか直接会っての情報交換が難しくなる中で、ネット上の情報が一段と大きな影響力を持つようになっています。 江島 SNSやソーシャルメディアの広がりで、ネット上に流れる情報量は大きく増えました。しかし、「言論空間」としてまともな存在になっているものは、まだほとん