早稲田大学大学院の入山章栄教授との対談後編では、教授が多数の企業の社外取締役を経験する中で感じたコーポレートガバナンスのあるべき姿について話し合った。両氏の議論は、資本主義や株式会社という枠組みを超えたサステナブルな経営のあり方にまで発展した。 7つの要素が噛み合って、経営のサイクルが回り始める 入山章栄氏(早稲田大学 大学院経営管理研究科 教授、以下敬称略):前編の話や日置さんの『ワールドクラスの経営』を読んで感じるのは、この図に描いた要素の全部が「噛み合っている」ということです。 会社にはちゃんと「パーパス&バリュー(企業文化)」がある。それに向かって長期的に取り組んでいけるCEOがいる。そうすると「両利きの経営」の「知の探索」ができます。ただ、それには「深化」のほうでガッツリ稼ぐ必要があり、そのためには「システムやIT」で仕組みを作る必要があります。ポチッとボタンを押せばすぐに数字が