産後うつの経験から生まれた母と子の外来 大学病院の麻酔科医師としてばりばり働いていた福島さん。結婚してからも当直も含め精力的に働いていました。その生活が変わり始めたのは、第1子妊娠報告をしてから。医局長の「大変でしょうからもう来なくていいよ」という言葉を受け、将来に向けて考えた末、患者さん1人1人を全人的にみられるようになるためには東洋医学だと思い、麻酔科医として病院勤務のかたわら漢方クリニックで勉強をすることにしました。 年が開け、漢方クリニックで勉強を始めてまもなく、出産の日を迎えました。しかしそこからが、福島さんの模索期間の始まりでした。仕事や家事、育児までも思い通りにならない、せっかくあんなに勉強をしてたくさんの人にお世話になったのに、このままでいいのだろうか…すっかり産後うつになってしまったのです。育児を通して、苦しさも含め新しい世界を知った福島さんは、自分の経験や知識が他の母子