夢うつつに考えていて、ふと思った。自分はやみくもに弱さ=正しさだと考えているフシがある。世の中の人は大抵「強さ=正しさ」だと考えてるみたいだ。しかし、一体どちらのどういう点に正当性がありどこに間違いがあるのだろう。ちょっとした思いつき、言葉遊びに思えた割には意外と面白かったので、書いてみる。 まず「強さ=正しさ」という考えは、たとえば100万部売れた(=強さ)本があるとすると、そこには明らかに「何らかの理由(=正しさ)」があると強く推定される、といった考え方を基に成り立っていると考えられる。強いものは、その強さ、支配力だけをもって自らの正当性を証明できるわけではなく、強さには理由があるはずだという考えによって、周囲からある種の正当性を推定されているということだ。たとえば昔、金持ちのことを「有徳者」と呼んだ。これは、『現世でかくも運にめぐまれ金持ちに生まれたあるいは金持ちになった人は前世で相