薬物過剰摂取による1年間の米国の死亡者が10万人を超えた。この非常事態にバイデン政権が選択したのは、これまでタブー視されてきた「薬物を止めさせるのではなく、その被害を最小限に抑える」ための政策だ。 1日あたり275人 その数字は驚くべきものだった。新型コロナウイルスが猛威を奮っていた2020年4月から2021年4月の間に、薬物の過剰摂取で死亡したアメリカ人は10万人を超えると明らかになった。米紙「ワシントン・ポスト」は、薬物に関連した死者数がここまでの規模に及んだのは初めての事態だと報じる。 同紙はその犠牲者数について「1日あたり275人」になるとし、前年同時期と比べて28.5%増加したと指摘。また、急激な上昇の原因は「新型コロナウイルスの流行に伴う経済的、社会的、精神的問題や、住宅に関する問題」を挙げる。 過剰摂取を引き起こすおもな原因となった薬物は「オピオイド」、特に「フェンタニル」と
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