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ブックマーク / horikawad.hatenadiary.com (25)

  • クマムシでも分かる。ノーベル賞候補・ゲノム編集技術「CRISPR/Cas9システム」 - クマムシ博士のむしブロ

    ゲノム編集技術、CRISPR/Cas9。今年のノーベル賞(化学賞あるいは医学生理学賞)受賞候補として大きく注目されているが、仮に今年の受賞が無くても、近い将来確実に受賞することだろう。今回は、この革命的テクノロジーの概要をできるだけ分かりやすく解説する。 ゲノム編集技術 バイオテクノロジーの中で今もっとも注目されているのがゲノム編集技術だ。ゲノムとは、ある生物におけるすべての遺伝子の情報をひっくるめたものをさす。今、このゲノムを意のままに改変することができるようになりつつある。この技術はさまざまな生物学現象のメカニズムを解明する上での重要なツールになるほか、有用な家畜や農作物の作出や、遺伝性疾患の治療などへの応用も期待されている。 従来、遺伝子組換え生物をつくる場合は、外来遺伝子をゲノムの中の特定の位置に入れることが難しかった。これらの遺伝子は運び屋のウィルスなどにもたせて細胞内に注入され

    クマムシでも分かる。ノーベル賞候補・ゲノム編集技術「CRISPR/Cas9システム」 - クマムシ博士のむしブロ
    yuiseki
    yuiseki 2017/08/04
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  • 「ヒアリ死亡例は確認されなかった」という一部報道を検証する - クマムシ博士のむしブロ

    テレビのニュース報道が「環境省の調査により海外でのヒアリによる死亡例は確認できなかった」と伝えていた。 news.livedoor.com 国内で相次いで発見されているヒアリについて、海外での死亡例は確認できなかったとして、環境省はホームページから表現を削除した。 日テレNEWS24 しかし、このブログの前回の記事でも検証したように、アメリカではヒアリの死亡例が確認されているのは明らかだ。 horikawad.hatenadiary.com 1998年までに累計で少なくとも44例のヒアリによる死亡ケースが確認されている。そして、これはだいぶ少なく見積もった数だ。個々の死亡ケースは、たびたびニュースになっている。たとえば2016年には、母親が死去した翌日に、葬式のアレンジのために干し草の上で電話をしていた娘が、ヒアリに襲われて亡くなったことが報告されている。 www.independen

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    yuiseki 2017/07/19
  • 『ヒアリの生物学』でヒアリの生態を知る - クマムシ博士のむしブロ

    Image: Insects Unlocked (Creative Commons CC0 1.0 Universal Public Domain Dedication) 2017年5月、神戸港で国内では初となるヒアリが発見された。さらに同年6月には名古屋港と大阪港でもヒアリが確認された。ヒアリは原産地の南米からアメリカ、オーストラリア、そしてアジア諸国へと侵入、定着しており、その分布域を拡大している。 ヒアリは針をもち毒を打ち込んで攻撃し、場合によっては人間を死に至らしめるともある。このことから、国内のメディアでも「殺人アリ」ヒアリについて大きく取り上げるようになってきたが、この侵略的外来種が実際にどの程度脅威となりうるのかについて、正確かつ詳細な情報源が限られているのが現状だ。 この生物について国内で入手できる情報源のうち、もっとも豊富な情報を提供してくれるのが書籍『ヒアリの生物学』だ

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    yuiseki 2017/07/07
  • NASAが発表した「TRAPPIST-1の系外惑星群」のインパクト - クマムシ博士のむしブロ

    Image credits: NASA/JPL-Caltech (images used under NASA media usage guidelines) アメリカ時間の2017年2月22日、NASAは系外惑星に関する新たな発見について記者会見を開いた。その新発見の内容とは、「ひとつの惑星系に7つの地球サイズの系外惑星が存在すること」だった。これら7つの系外惑星のうち、3つは地表に液体の水が存在しうるハビタブル(生命棲息可能)な惑星である可能性が示された。 生命を宿せるような「第二の地球」候補になりうる系外惑星が3つも同じ惑星系内で確認されるのは、初めてのこと。今回の発見は、我々が想像していた以上に太陽系の外には生命の星がありふれていることを示唆する、重要な発見といえる。 ・系外惑星とは 系外惑星とは、太陽系の外に存在する惑星のことである。これらは恒星の周りを公転している。観測技術の発

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  • STAP細胞事件から学ぶこと - クマムシ博士のむしブロ

    ついに小保方さんがNatureに掲載された二報のSTAP細胞論文を撤回することで同意したらしい。 STAP主論文撤回へ 小保方氏同意、研究白紙に: 日経済新聞 これでSTAP細胞の存在は白紙に戻ったわけだが、小保方さんが参加予定のSTAP細胞の再現実験の検証作業の方はどうなるのだろうか。 ところで今回の事件からは多くのことが浮き彫りとなった。一部の大学院ではきわめてずさんな博士論文審査が行われていること、一流の研究機関や研究者でも簡単に捏造疑惑の渦中に入りうること、これらの機関や研究者は問題が露呈したときのリスクマネージがうまくできず保身に走りうること、研究者と一般人との感覚が乖離していること、などなど、挙げればきりがない。 ただし、その一方で、事件はポジティブな指針も与えてくれた。それは、研究者のキャリアパスの歩み方についての指針である。 今回、たとえ日最高峰の研究機関であっても、

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    yuiseki 2014/06/04
  • 悪意は故意と同義 - クマムシ博士のむしブロ

    先週、小保方さん側から出されていた不服申立に対する理研の審査結果報告が発表された。やはり予想通り、不服申立は却下され、問題の論文の再調査を行わないというのが理研側の結論だった。 不服申立てに関する審査の結果の報告: 理化学研究所 理研の報告書には、小保方さんらがScience誌にほぼ同内容の論文を投稿した際、同誌から画像の切り貼りをすでに指摘されていたなどの新事実も記されていた。そして、争点となった小保方さんに「悪意」があったかどうかの解釈については、理研側は「故意」と同義であると明確に示した。これは3月にブログおよびメルマガで書いた私たちの見解と同一のものだった。 小保方さんによれば、電気泳動像の切り貼りは「画像を見やすくしただけで元データと質的に変わらない」こと、そして博士論文の画像使い回しについては「物のデータが存在しているのに意図的に使い回しするはずが無く、単純な画像取り違い

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    yuiseki 2014/05/13
  • 小保方さんの会見に思うこと - むしブロ

    2014年4月9日、小保方晴子さんと代理人の弁護士が記者会見を開き、理研調査委員会の最終調査結果への不服申し立て内容について説明しました。 小保方氏一問一答: 毎日新聞 会見で小保方さんはNatureに掲載されたSTAP細胞研究論文に不適切な点があったことを認めて謝罪しました。しかし、理研調査委員会による調査は不十分であり、データ画像の改ざんと捏造の認定については容認しない旨が述べられました。その他にも、STAP細胞を200回ほど作製してきたことや、第三者がSTAP細胞作製の追試に成功したことが報告されました。 ただ、作製した細胞の多能性マーカー遺伝子Oct4の発現を確認しただけなのか、それとも細胞の分化能まで確認したのかなど、STAP細胞をどのレベルで確認したかについては言及されませんでした。また、追試に成功した人物についても明らかにされませんでした。 ここでは、STAP細胞の存在自体の

    小保方さんの会見に思うこと - むしブロ
  • 小保方さんに「悪意」が無かったことを立証することは可能か - クマムシ博士のむしブロ

    2014年4月1日、理研はSTAP細胞研究論文にかかっていた疑義に関する調査最終結果報告を行った。この最終結果報告では、小保方晴子さんが行った電気泳動像の切り貼りを「改ざん」、そして博士論文にあったテラトーマ画像の使い回しは悪意のある「捏造」と認定した。 科学研究の世界の常識に照らし合わせれば、この判断は妥当なものに映る。しかしながら、小保方さんはこの調査委員会の報告に対して不服申し立てを行う姿勢であり、4月9日に会見が行われる見通しだ。 小保方氏 8日不服申し立て 9日会見へ 小保方さんによれば、電気泳動像の切り貼りは「画像を見やすくしただけで元データと質的に変わらない」こと、そして博士論文の画像使い回しについては「物のデータが存在しているのに意図的に使い回しするはずが無く、単純な画像取り違いによるミス」であるとしている。つまり、「悪意」のある不正ではないという主張だ。 だが残念なが

    小保方さんに「悪意」が無かったことを立証することは可能か - クマムシ博士のむしブロ
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    yuiseki 2014/04/08
  • クラウド査読により透明になるアカデミア - クマムシ博士のむしブロ

    STAP細胞研究は残念な方向に進んでしまいました。この間もメルマガで色々と書いてきましたが、もうこの研究結果を擁護する研究者はほぼ皆無でしょう。私もだいぶ前に理研への寄附手続きの取り下げを申請し、受理されました。 小保方さんの博士論文の剽窃問題を発端として、早稲田大学に提出されたその他の博士論文にも大規模なコピペが見つかっています。これまでに20以上の不適切な博士論文が発覚しています。これを受けて早稲田大学が格的な調査を行うべき調査委員会を設置しました。 小保方さん博士論文、早大が格調査へ 外部専門家加え しかし残念ながら、このような調査委員会の設置はほとんど意味をなさないでしょう。というのも、今は論文の不正は調査委員会が調べるものではなく、ネット上の不特定多数の有志による「クラウド査読」により発覚するケースがほぼ100%だからです。理研の例からも、調査委員会がクラウド査読のスピードに

    クラウド査読により透明になるアカデミア - クマムシ博士のむしブロ
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    yuiseki 2014/03/29
  • STAP細胞と小保方さんは日本を変えうる - クマムシ博士のむしブロ

    ※当記事を発表後、STAP細胞研究の論文内のデータに不自然な箇所があることが指摘されはじめた。 STAP細胞の研究論文内の不自然な画像データ: むしブロ また、2014年2月14日時点での再現性はまだ確認されていない。これらの点もふまえて、当記事を読んでいただければ幸いです。 ・STAP細胞と小保方晴子さんについての報道 先週、理化学研究所の研究グループがSTAP細胞に関する研究発表を行った。この研究成果が科学的に大きなインパクトをもつことと、研究を主導した小保方晴子さんが30歳の女性研究者であることから、連日のように加熱した報道が続いている。 報道の中には、研究成果とは直接関係のない小保方さんのキャラクターを全面に打ち出すようなものも多い。これに対し、より研究成果を強調するような報道を望む声もあがっている。研究成果の詳細を知りたいと思う人は多い。このブログでは、そのような層に向けて、あえ

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  • STAP細胞の研究論文内の不自然な画像データ【追記あり】 - クマムシ博士のむしブロ

    【追記1】2014.2.14. 記事で取り上げた、不自然と指摘されている画像の一部について、jpeg圧縮によるブロックノイズによるものとの指摘を多数いただきました。よって、当該箇所の画像とその記述を削除しました。読者、そして関係者のみなさまにお詫びいたします。【2014.2.24. 追記: 画像の一部とは図1bと図5dについてです。Scienceの記事と週刊ポストの2014.3.7日号にて、私のブログ記事で「電気泳動の図(図1i)がブロックノイズのせいだ」と書いてあるのは事実誤認です。そのようなことは書いていません。Scienceはこちらからの修正要請後に記事を訂正しました。】 また、当記事に想定外の反響があり、マスメディアに記事が曲解して伝えられる恐れがあることと、ブログ経由で送られたコメントに一部攻撃的なものがあり身の危険を若干感じるため、記事は一時非公開にします。出版された論文

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  • 今後、帰国するべきかどうか。 - クマムシ博士のむしブロ

    東北大の教授の炎上騒動について、個人を攻撃するクレーマーや、クレーマーを煽動するまとめサイトが社会悪であるという見解を、先日のブログに掲載した。 クレーマーとまとめサイトにより社会が毀損される この問題に関心のある人も多かったようで、昨日だけでこの記事には4万以上のアクセスがあった。私の意見に同意するコメントも多かっが、中には「twitterで世界に向けて発信する方が悪い」という意見もあった。いや、「世界に発信している」から「不当に大きな社会制裁を加え」てもよい、という理屈にはならないだろう。 さらには、「解雇や減給の措置であれば社会的な制裁だが、大学からの厳重注意は社会制裁ではない」というコメントもあった。いやいや、法を侵しているわけでもないのに自分のことが新聞沙汰になっているわけで、人の精神的ダメージは甚大なものですよ。こういう炎上沙汰を例えるなら、「わるもの」とか「肉」とか「中」と

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    yuiseki 2013/10/21
    マジックの例え、江戸時代は刺青が刑罰だったというから精神性が中世から何も変わっていないという事な気もする。今後も百年くらい変わらないんじゃないでしょうか。。
  • クレーマーとまとめサイトにより社会が毀損される - クマムシ博士のむしブロ

    東北大の教授のtwitterでの発言が炎上騒ぎになっている。 東北大、教員のTwitterでの「不適切発言」を謝罪 この教授が野球観戦をしながら、自分が応援するチームの敵とその地元を咎める発言をしたことが問題になっているようだ。発言直後から、この教授のtwitterアカウントには非難が殺到して炎上した。そして、まとめサイトにあげられてさらに延焼。この過程で東北大に苦情のメールや電話が多く寄せられたのだろう。昨日になって東北大が公式に謝罪を表明、新聞記事になるまでに至った。 東北大学教員によるツイッターにおける不適切発言について(お詫び) 私は、野球観戦でつぶやいていた独り言が、このような社会的制裁を受けるだけの妥当性は全くないと思う。確かに、この教授の発言内容は、敵対する野球チームのファンや、そのチームの地元にとって不愉快なものだろう。だから、その教授に対して直接抗議をするのは理解できる。

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    yuiseki 2013/10/19
  • ナウシカのメーヴェを作った男 - クマムシ博士のむしブロ

    メーヴェ(写真クレジット: 八谷和彦) 宮崎駿原作の漫画およびアニメ—ション映画「風の谷のナウシカ」。作中で、メーヴェとよばれるグライダーのような軽量飛行装置に乗る。主人公のナウシカはメーヴェを操り、自由自在に飛び回る。 このメーヴェを現実に作っている人がいる。メディアアーティストの八谷和彦さんだ。八谷さんといえば、ピンクのクマがメールを届けてくれるメールソフト「PostPet」を世に送り出した人物としてもよく知られる。 メーヴェに乗る八谷氏(写真クレジット: 米倉裕貴) その八谷さんが、なぜナウシカのメーヴェを作ろうと思ったのか。そのきっかけとなったのは、イラク戦争だった。 アメリカがイラクを侵攻したとき、日がいとも簡単にこれを是認し追従したことに憤慨した八谷さん。「俺はナウシカにはなれないけれど、ナウシカみたいな人が現れた時に、生まれた時に乗るものを作ろう」と誓った。そして、Open

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    yuiseki 2013/08/06
  • 基礎研究における自由市場からの研究資金集めは経済の論理により捏造を生じやすくするか - クマムシ博士のむしブロ

    研究者が独自に自由市場から研究資金を集めることについて書いた前回の記事には、予想以上に大きな反響があった。公的な資金に頼らずに研究者自らが動くとうこのアイディアについて、賛同するコメントが多く寄せられた。私の活動に触発されて下の科学ブログを始めたというメッセージもいただいた。 600文字で解説する世界で1番わかりやすい最新科学ニュース こうして少しでも多くの研究者の意識が変わり、新しい研究文化が育ってくれれば、私としては大変嬉しいことである。 その一方で、研究者が独自に資金を集めることについて、一部から批判的な意見もいただいた。その批判内容の多くは、「自由市場から研究資金を集めようとすると、基礎研究が経済の論理に流されて歪みやすくなる」というものだ。つまり、「お金を儲けようとするあまり、自身の研究成果を捏造するようなインセンティブが働いてしまう」ということである。 前回の記事に書いた通り、

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    yuiseki 2013/07/12
  • 堀江貴文氏に学ぶ研究者としての生き方 - クマムシ博士のむしブロ

    6月23日の日曜日、堀江貴文さんが私のいるフランス・パリ第5大学の研究室まで、クマムシを見に遊びにきてくれた(クマムシの説明についてはこちら)。 堀江さんとはニュースサイトのハフィントンポスト関係者の懇親会の時にお会いしたのがきっかけで、今回の研究室見学へとつながった。堀江さんは顕微鏡でクマムシを熱心に覗きこんでいて、ずいぶんとクマムシを気に入ったご様子。 生物学の話も色々としたが、研究者を相手に話をしているような感覚だった。ライブドア時代にバイオベンチャーのユーグレナに投資をしたり、今もバイオ事業を考えていたりと、さすがにこの分野の知識も豊富だ。嬉しいことに、「クマムシの耐性について面白いことが分かったら一緒に何かしよう」というお話もいただいた。 現在、私はアカデミアにいる研究者としては珍しくキャラクタービジネスをしたり、有料メルマガの発行を通して、組織や政府に頼らず自力で研究費を調達す

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    yuiseki 2013/06/28
  • 放射能をもつ細菌を投与した「体内被曝療法」で膵臓がんを治す - クマムシ博士のむしブロ

    がんの撲滅は人類が直面しているあまりに大きすぎる課題だ。現代の日では、がんは死因のトップとなっている。 数あるがんの種類の中でも、とりわけ膵臓がんはやっかいである。膵臓がんは全種類のがんの中で死亡原因が第4位となっている。膵臓がんは転移しやすく、従来の化学療法や放射線療法もあまり効き目がない。 膵臓がんにかかった患者が5年後に生存している確率はたったの4%にすぎない。ゲムシタビンやエルロチニブといった治療薬もあるが、これらを投与しても末期の膵臓がん患者の生存は最大で6ヶ月までしか伸ばすことができない。 今回、アメリカのアルバートアインシュタイン医科大学の研究グループは、膵臓がんに治療の画期的な方法を提唱した。それは、体内被曝療法である。放射性物質を搭載した細菌を体内に投与し、細菌が発する放射線でがん細胞を殺すというやり方だ。爆弾を搭載した戦闘機を標的に体当たりさせる攻撃方法とも似ている。

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    yuiseki 2013/05/16
  • 納豆菌の無差別テロ攻撃により人類滅亡までのカウントダウンがはじまった - クマムシ博士のむしブロ

    「納豆菌は、地球侵略のために宇宙から飛来したエイリアンである」 私はこれまで、自らの身を危険にさらしながらも、この重大事実について告発し続けてきた。 みんな納豆菌を甘く見ない方がいい もう一度言う。みんな納豆菌を甘く見ない方がいい。 納豆菌の陰謀を知らない人のために、納豆菌についての情報を以下に要約する。 ・・・・・・ 1. 納豆菌は芽胞という特殊モードを形成し、宇宙空間でも耐えられるほど頑健なボディに変わる。この芽胞を殺すのは、非常に困難である。 2. 納豆菌が芽胞を形成するときに、SASPs (small acid-soluble proteins)とよばれる特殊なタンパク質群が作られ、芽胞のDNAを保護する。このSASPsは、納豆菌以外では、地球上のどの生物にも存在しない。 3. 納豆のネバネバ成分であるγ-ポリグルタミン酸の50〜70%はD型とよばれる光学異性体で構成される。地球上

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  • 不老不死の生き物と幹細胞 - クマムシ博士のむしブロ

    人類の夢、不老不死は、まだ現実のものとなっていない。しかし、自然界には、不老不死を実現した動物が存在する。 ヒドラはクラゲやイソギンチャクなどと同じ刺胞動物に属する、不老不死の動物だ。淡水環境に生息し、体長はおよそ1センチメートルほどで、頭に長い触手をもつ。この触手には刺胞とよばれる毒針のような器官があり、これで動物プランクトンなどをバシっと麻痺させて補する(下はミジンコを捕らえるヒドラの動画)。 ヒドラは100年ほど前から不死身説が唱えられていたが、この生き物が不死身であるというコンセンサスがとれたのは、割と最近のことだ。 アメリカのMartinez博士は、無性生殖するヒドラを1匹ずつ容器に入れて飼育し、継続して観察した。産まれた個体がいれば、すぐさま取り除き、4年間にわたってヒドラが死ぬかどうかを調査した。 その結果、4年の間に死亡するヒドラは、ほとんど見られなかった。もちろん、もっ

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    yuiseki 2013/01/21
  • NASAで働くための方法 - クマムシ博士のむしブロ

    エントリは4月創刊のクマムシメールマガジン「むしマガ」創刊前第0号に掲載されたコンテンツを転載したものです。 ☆ NASAで働きたい 米航空宇宙局、NASA。言わずと知れた世界最大規模の宇宙開発機関です。2012年の年間予算は177億ドルで、日円にして1.4兆円(1ドル78円計算)にも上ります。日の宇宙航空研究開発機構(JAXA)の年間予算がおよそ2000億円であることを考えれば、その規模が桁違いであることお分かりになると思います。 そんなNASAで2年間、私は博士研究員、いわゆるポスドクとして働いていました。任期付のポジションとはいえ、自分でもまさかNASAで働けるようになるとは思っていませんでしたし、採用が決まった時はめちゃんこ(死語)びっくりしました。もちろん、周りの人々も皆驚いていました。 アメリカだけでなく、世界中の多くの若者がNASAで働くことを夢見ています。もちろん、日

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