真っ暗な植物園の中を車両が走り出すと、車内に設置されたディスプレーに車外の映像とともに、クジラやイルカのCG映像が表示される。水の音などの効果音とともに、外からは虫や鳥の音がかすかに聞こえる。車に乗り込んだ人には、どこまでが現実でどこからが仮想現実か容易には区別がつかない。 この車両はソニーとヤマハ発動機が共同開発したエンターテインメント用自動運転車両「SC-1」だ。11月1日から沖縄県名護市のリゾート施設「カヌチャリゾート」と沖縄市の東南植物楽園の2カ所でサービスを始める。 カメラで周囲を確認し、自動運転 それぞれ夜間に10分程度、決められたコースを走り、それに合わせたコンテンツを体感できる。「高い没入感」が売りで、森の中を水族館のようにしたコースと、暗闇を生かしたホラーストーリーを見せる2コースがある。夜間は施設を十分生かし切れていないという問題意識もあり、夜間サービスの開拓は観光施設