大手損害保険、NKSJホールディングス。今年3月、傘下の損害保険ジャパンと日本興亜損害保険を2年後の2014年度上期をメドに合併することを発表した。発足当初は2社のブランドを併存させた事業展開を高らかに喧伝していた同社だったが、2年あまりでその旗を降ろすことになった。「2年間で外部環境が激変した」と語る、NKSJホールディングスの櫻田謙悟社長。合併の背景と、今後の経営方針を聞いた。(聞き手は蛯谷 敏=日経ビジネス記者) 2年前の2010年4月に損保ジャパンと日本興亜を経営統合して持ち株会社「NKSJホールディングス」を発足させました。当時は、両損保の合併は否定し、それぞれのブランドでサービスを継続する「1プラットフォーム・2ブランド」を掲げていましたが。 櫻田:はい。発足当初は、その判断がベストだと思っていたんですよね。我々も、それまでにも合併作業(編集部注:櫻田氏は安田火災海上保険と日産