練習は週に3回、1日1時間。グラウンドの4分の1しか使えない環境下にありながら、静岡聖光学院ラグビー部の監督に就任して3年目でチームを花園に導いた。と聞けば、スポーツドラマさながらの熱血監督をイメージするかもしれない。しかし彼の目的はラグビー強豪校を作ることではなく“本物のカッコイイ男たちの集団”をプロデュースすること。大手広告代理店を退社し、学生寮の舎監から常務理事にまで昇り詰めた背景には、一体どんな信念があったのだろうか。 黒いジャージがカッコイイと意識改革させた たった週3回、1日1時間の練習で花園に出場したと聞けば、さぞ大きな改革があったのだろうと予測しますが。 部活の練習が週3回、1日1時間というのは、そもそも学校の校則なので僕がどう願ってもそれ以上の環境にはならない。最初は壁にぶち当たり、色んな指導者に相談して回ると「勝つには環境を変えるしかない」と、口々に言われました。でも環