「宮藤官九郎さんが、ここで弁当を食べていったんですよ」。笑顔で話すのは、脚本家の宮藤さんが手掛けたドラマ「あまちゃん」の祖母役「夏ばっぱ(天野夏)」のモデルとされる、工藤クニエさん(78)だ。三陸鉄道久慈駅内にある食堂「三陸リアス亭」で、夫の佐々木清雄(せいゆう)さん(82)と、1日20個限定の「うに弁当」を販売している。 すぐに売り切れ「幻の」とも呼ばれる名物弁当。「あまちゃん」で取り上げられ、全国的な人気商品となった。繁忙期の週末や夏休みシーズンには、営業開始前から行列ができるほど。「予約していただいた分は、できる限り準備したい」と、多い日には100食を手掛ける。 「たくさんのお客さんとの出会いが人生の宝物」と、全国のファンに感謝する工藤クニエさん 1人で調理を担当する工藤さんは「調理だけは他人に任せるわけにはいかない。味だけは絶対に守りたいから」と、毎日午前3時に起床。午前5時から調
2013年度上半期に放送され、全国的ブームとなったドラマ「あまちゃん」にちなむイベントが8月1、2の両日、久慈市で展開される。ブームの火を絶やすまいと、ファン参加型の全国サミット、特別コンサートや、恒例の海女フェスティバルなど盛りだくさんの行事。今なお県内外から大勢の観光客が訪れる久慈の熱気が高まりそうだ。 「あまちゃんサミット久慈2015」は1日午後1時半から同市川崎町のアンバーホールで開かれる。第1部は観客参加型トークイベントで、お笑いタレントあべこうじさんをMCに、ドラマの撮影秘話や思いをパネリストが語る「アマトーーク」などを繰り広げる。 同4時からの第2部は音楽祭で、ドラマの音楽を担当した大友良英&「あまちゃん」スペシャルビッグバンドと地元アマチュアバンドや久慈高生が共演する。入場無料。 2日は同ビッグバンドの特別コンサートが同ホールで行われる。曲目はドラマのオープニングテーマなど
東京都世田谷区の会社員金田一元(かねだいちげん)さん(42)は、NHK連続テレビ小説「あまちゃん」がきっかけでロケ地・久慈地域を訪問するようになり、その回数が20回に達した。あまちゃんファンや観光関係者から愛称の「いちげんさん」で親しまれ、地域に浸透。金田さんは「人のつながりがここに来る一番の理由」と語り、都会にはないぬくもりを強調する。 金田さんは17日に久慈市入り。18日は同市中心部で開かれた北三陸くじ冬の市を楽しみ、訪問回数がともに10回以上の森田智昭さん(41)=東京都江戸川区、会社員吉田浩章さん(37)=同北区=らと、女子高校生海女グループ「あまくらぶ」の定期公演を満喫した。 金田さんが最初に同市を訪れたのは、ドラマ放送終了後の2013年10月中旬。琥珀(こはく)の坑道などロケ地見学が目的だった。その後、三陸鉄道や市中心部の「あま絵シャッターアート」を見るため訪れるうちに、久慈商
東日本大震災の津波で全壊し、市による再建工事が行われていた久慈市宇部町の小袖海女センターが完成し、現地で24日、竣工(しゅんこう)式が行われた。海女による素潜り実演の拠点施設。新たに軽食スペースや案内所を設置し、観光客にゆっくり過ごしてもらえるよう配慮した。来月5日に開所、地元の海産物販売などは4月ごろ始める。 竣工式は地域住民のほか、同市が舞台となったNHK連続テレビ小説「あまちゃん」のファンらもうわさを聞き付けて参加。テープカットで完成を祝った。 新施設は鉄筋コンクリート造り3階建てで、延べ床面積は前施設の3倍近い約264平方メートル。1階は観光案内所や産直店舗、2階に海女文化を紹介する展示コーナー、3階に軽食スペースを設けた。エレベーターはないが、車いす向けに施設外部にスロープを整備した。総事業費は約1億8千万円で、復興交付金などを充てた。 屋上から小袖漁港を一望できるのが売りの一つ
久慈市の久慈商工会議所(向正彰会頭)が昨年度から取り組んでいる、NHKドラマ「あまちゃん」のシャッターアート制作が、本年度も同市内の中心商店街で着々と進んでいる。プロ漫画家などからの原画提供のほか、全国のあまちゃんファンが集めた募金の後押しもあり、2年目の制作が実現した。関係者は久慈市の新名所としてさらなる盛り上げを目指す。 21日は同市中央の洋菓子・パン店シャトータカマツ(高松義明社長)で、久慈高美術部の部員3人が同市大川目町のはるみ看板(下嶽(しもだけ)春美代表)に教わりながら筆で色付けした。高松社長の妻は「かわいい仕上がりでケーキ屋にぴったり。集合写真のような絵なので、ここで記念撮影でもしてもらえたら」と想像を膨らませる。 本年度の実施店舗は7店舗。当初、予算集めに苦労していたが、全国のあまちゃんファンがツイッター上で募金を呼び掛け、8月に盛岡市で行われた「あまちゃんサミット」後に久
一大ブームを巻き起こしたNHK連続テレビ小説「あまちゃん」の放送終了から、今月末で丸1年が経過する。メーンロケ地・久慈市内の主要8施設の本年度の入り込み数(8月末現在)は、約71万1千人(前年同期比84・6%)で、根強い人気を保っていることがうかがえる。地元の「おもてなし」も観光客を引きつける要因の一つで、ファン心理をつかんだ対応がリピーター対策に欠かせない。 22日はドラマを忘れられない「あまロス」の人たちに呼び掛けた「ヒーリングツアー」(久慈商工会議所主催)の約20人が同市を訪問。三陸鉄道久慈駅やドラマの小道具を展示する「あまちゃんハウス」を巡った。ツアーは7月に次いで2度目だが、八戸市や関東地方だけでなく、関西方面からの申し込みもあったという。 久慈市によると、本年度の入り込み数(8月末現在)は道の駅・やませ土風館約45万人(前年同期比87・3%)、久慈琥珀(こはく)博物館3万9千人
JR盛岡支社(嶋誠治支社長)は16日、JR釜石駅隣接地に建設予定のホテルの名称と概要を発表した。名称は「ホテルフォルクローロ三陸釜石」で、展望露天風呂やカフェスペースを設置。観光客の利用をメーンとし、観光情報を提供。4月から釜石線で蒸気機関車「SL銀河」を運行しているが、沿岸被災地は宿泊施設不足が課題で、同ホテルは観光拠点として期待される。 ホテルは同駅とシープラザ釜石の間に建設する。鉄骨7階建てで敷地面積は約860平方メートル、延べ床面積は約3400平方メートル。客室数は113室の予定。運営は盛岡市のホテルメトロポリタン盛岡を運営する盛岡ターミナルビルに委託する。 7階の展望露天風呂は宿泊客以外の日帰り入浴も検討中。住民が気軽に集まれるように日中はカフェ、朝、夕はレストランとなるスペースを設ける。6月に着工し、来年春の開業を目指す。 【写真=JR釜石駅隣接地に建設予定の「ホテルフォルクロ
岩手日報社は5日、東日本大震災から3年で全線再開を果たした三陸鉄道を別刷りで特集し、東京都内では特別号外として約5千部を街頭配布しました。 震災で甚大な被害を受けた三陸沿岸住民の足が復活する喜びとともに、クウェートからの車両援助など、国内外の支援に対する感謝の気持ちを伝えています。別刷り特集の一部紙面をPDFファイルで紹介します。
久慈市中心商店街をNHKドラマ「あまちゃん」に関連する絵で彩る久慈商工会議所(向正彰会頭)の「シャッターアート事業」が着々と進んでいる。これまでに空き店舗などを活用して5カ所が完成し、地域の新たな観光スポットとなっている。 原画は「あまちゃんファンブック」でイラストを描いた青木俊直さんら漫画家が提供。同市大川目町のはるみ看板(下嶽春美代表)や、久慈高美術部が制作に当たっている。 観光客らの求めに応じ、営業中にシャッターを下ろして見せる店舗も。同会議所は週末などに時間を合わせ、それぞれの店舗のシャッターを下ろしてもらうことも検討中だ。 【写真=海女の女性たちが描かれた「ささき刃物店」のシャッター=本町2丁目】
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