某所における議論のためのたたき台として書いてみたメモ @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ 雇用における公正・公平 「雇用」は雇用関係のすべての側面を意味しうるが、ここで取り上げるのは賃金等の「処遇」にも「能力開発」にも属さない雇用関係の性質という側面における正社員と非正規労働者の格差である。法律論としては、派遣労働者を含む有期契約労働者が契約期間の満了という形で、解雇権濫用法理が直接適用されない形で雇用終了されることが主たる問題となるが、実態論としては、正社員についてできるだけ雇用を維持することが社会規範となっているのに対し、非正規労働者についてはそのような社会規範が希薄で、法律論的にはより厳しく制約されるはずの期間途中の解雇も含めて、雇用終了が手軽に行えるものと考えられていることが重要である。 (1) メンバーシップ型正社員とジョブ型非正規労働者 そのような考え方の背景に