川崎市川崎区殿町先の多摩川河川敷で三月、放射線量が直近五センチで毎時二・五二マイクロシーベルト、一メートルでも同一・〇マイクロシーベルトと高い数値のごみが見つかった問題で、国土交通省京浜河川事務所は二日、東京新聞の取材に対し、高濃度の放射線量はごみではなく、東京電力福島第一原発事故による放射性セシウムで汚染された土壌が原因と説明した。当初は原発事故とは別の放射能のごみではないかとの指摘もあったが、雨水などで汚染されたとみられる。 同事務所によると、布やヘルメット、一斗缶サイズの缶などのごみを調べたが、放射性物質は不検出。一方、土壌から高濃度の放射性セシウムが検出された。現地は広範囲の雨水が集まる場所で、放射性物質の密度が高くなったらしい。今月一日には、この場所から約五十メートル上流の河川敷でも、地上五センチで毎時一・〇マイクロシーベルト、一メートルで同〇・六マイクロシーベルトが計測された。