奥西元被告の長男死亡判明 名張毒ぶどう酒事件 1961年の名張毒ぶどう酒事件で死刑が確定した奥西勝元被告(86)の長男が、2010年3月にがんで死亡していたことが20日、分かった。元被告は無罪を勝ち取って長男らに再会できる日を望み、約40年間にわたって再審を請求してきたが、願いはかなわなかった。 親族によると、元被告は長男が亡くなったとの知らせにしばらく絶句し、「残念だが人間には運命というものがある」と静かに話したという。 親族は、長男の「おやじには(拘置所から)出てきてから伝えてくれ」との遺言を守り続けてきたが、これ以上隠し通せないと判断。5月に元被告の妹(82)が、名古屋拘置所で事実を伝えた。