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ブックマーク / ikedanobuo.livedoor.biz (17)

  • イギリス政府による福島原発事故の影響評価 : 池田信夫 blog

    2011年03月16日14:16 カテゴリエネルギー イギリス政府による福島原発事故の影響評価 イギリス政府が科学顧問のHilary Walkerなどに依頼して日大使館に送ってきた、15日現在の影響評価(日語要約by岩瀬大輔氏)1つの原子炉がメルトダウンしても、被害が出るのは30キロ圏内。2つ以上の原子炉がメルトダウンしても、被害はあまり変わらない。 現在の20キロ圏内の避難勧告は、妥当な判断。 専門家は、東京在住者への健康被害の可能性はないと見ている。 専門家は、風向き云々ではなく、東京は距離的に離れているから健康には影響ないと見ている。 原子炉が冷やされるにつれて、10日程度で状況はかなり改善する。 日の当局から出される情報は、多くの機関から監視されており、現在まで正しい情報を流していると見られている。 チェルノブイリとはかなり状況が違う。チェルノブイリの時は、原子炉がメルトダウ

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  • 原発についての誤解 : 池田信夫 blog

    2011年03月14日15:21 カテゴリエネルギー 原発についての誤解 福島第一原発の3号機の建屋でも、水素爆発が起こったようだ。これは格納容器の弁から排出された蒸気が分解した水素が大気中の酸素と反応しただけで核爆発とは関係ないが、「爆発」という言葉が原爆を連想させて恐怖をかき立て、デマが乱れ飛んでいる。原子力について初歩的なことも理解していない人が多いので、あらためて説明しておく。 西岡参議院議長が「炉心融解すれば原爆が落ちたのと同じような状態になる」と発言したようだが、これはとんでもない間違いである。前にも説明したように、炉心溶融というのは燃料棒が溶融して水蒸気爆発を起こし、圧力容器を破壊して大量の核物質が周囲に飛散する事故である。放射能汚染の範囲は広いが、核爆発のような破壊力はない。 燃料棒が損傷した程度の事故に炉心溶融という言葉を使うと、海外メディアがmeltdownと報道して誤

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  • 最悪の事態は起こっていない : 池田信夫 blog

    2011年03月13日15:41 カテゴリエネルギー 最悪の事態は起こっていない 福島第一原発の状況はまだ流動的だが、今のところ最悪の事態ではない。炉心溶融(meltdown)というのは、普通は炉心が完全に溶融して原子炉を破壊し、大量の核廃棄物が噴煙となって風に乗って飛散するチャイナ・アクシデントのことをいう。これが当に起こると、最悪の場合は数万人が死傷し、半径数十kmには人が住めなくなる。 今回の事故では、圧力容器も格納容器も破損していないので、被害は限定的だ。熱反応はコントロールできていないが、制御棒が入っているので核分裂は止まっており、チャイナ・アクシデントになることは考えにくい。これを炉心溶融と呼ぶのは、事故を「事象」と言い換える政府にしては、ずいぶん勇ましいネーミングである。海外でmeltdownと報道されていることに対して、枝野官房長官は「メルトダウンではない」と言っているが

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  • ベノワ・マンデルブロ 1924-2010 : 池田信夫 blog

    2010年10月16日21:43 カテゴリ科学/文化 ベノワ・マンデルブロ 1924-2010 マンデルブロが死去したようだ。今のところTyler Cowenなどのブログ記事しか情報源がないが、彼の親友だったTalebのホームページに告知があるので間違いないだろう。 マンデルブロは、アインシュタインやフォン=ノイマンと並ぶ20世紀最大の科学者だが、自分を「経済学者」と呼んでいた。フラクタルの概念も、彼が株価のチャートを見ているとき気づいた自己相似性が出発点だった。書はそれをコンピュータを使って理論化した古典である(絶版)。『禁断の市場』は彼の理論を経済に応用してやさしく解説したもので、その後の金融危機を見事に予告している。 経済学が市場の動きを予測できる実証科学になるためには、古典物理学をモデルにした古い解析的な手法を卒業して、マンデルブロの開発した計算論的な手法を活用する必要があろう

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  • 参加民主主義という「便利な嘘」 : 池田信夫 blog

    2010年10月18日00:46 カテゴリ法/政治 参加民主主義という「便利な嘘」 今の臨時国会は「熟議の国会」だそうである。あまり耳慣れないことばだが、deliberative democracyの訳語だろう。これは1990年代に欧州で流行したもので、代表的な論客はハーバーマス・・・といえば想像がつくだろうが、「参加民主主義」とか「直接民主主義」とかいう類の話だ。ねじれ国会で多数決を使えない民主党が、苦しまぎれに「話せばわかる」という意味で持ち出したのだろうが、文脈が違う。おまけに文科省は「熟議カケアイ」とかいうウェブサイトまでつくって「元気な日枠」の予算獲得に利用しようとしている。商魂たくましいと言うべきか、意味もわからずバズワードにすぐいつく官僚(正確には鈴木副大臣らしいが)の浅はかさというべきか、見ていて恥ずかしい。 こういう「コミュニケーション的理性」で市民的公共性が形成され

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  • <反>知的独占 : 池田信夫 blog

    2010年10月08日10:37 カテゴリ法/政治 <反>知的独占 Boldrin-Levineの訳が出る。NTT出版の編集者が、私のブログ記事を見て翻訳を決めたそうだ。ウェブサイトで40ページ無料で読める。著作権や特許の問題を考える人々の必読書である。 その主張は明快で、「知的財産権」は財産権ではなく、著者や発明者を特権化して仲介業者をもうけさせるための知的独占(intellectual monopoly)だから、すべて廃止すべきだというものだ。著作権は財産権ではなく、著作物を譲渡したあとも著作者が複製を禁止する権利をもつ「下流ライセンス権」である。これは18世紀に木版業者の独占を守るためにつくられた特殊な権利で、デジタル時代には実施不可能だ。 著者の報酬を守るために、表現にとって第一義的ではない複製という行為に着目したのは、かつてはの印刷がボトルネックで、それを規制することで著作

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  • 知的独占に反対する : 池田信夫 blog

    2008年07月18日14:49 カテゴリ 知的独占に反対する 当ブログでも紹介したBoldrin-Levineのが今月末に出る。といっても、中身はすべてウェブサイトで公開されているので、4000円は「製代」ということか。 厳密な数学的証明は、International Economic Review(2003)に出た彼らの論文で行なわれている。それによれば、知的財産権と称するものは、来の財産権とは異なる特定の業界に与えられた特権(privilege)であり、知的独占とよぶべきだ。これを全面的に廃止しても、財産権と市場メカニズムだけでイノベーションのインセンティブは守れる(むしろ競争によって高まる)。 彼らの論文は、賛否両論の反響を呼んだ。SolowやStallmanは賛成したが、KleinやRomerは「特殊な需要関数を想定していて非現実的だ」と批判した。ケンブリッジ大学出版局の

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  • 過剰な正義 : 池田信夫 blog

    2010年10月01日07:52 カテゴリ法/政治 過剰な正義 きのう情報通信政策フォーラムのシンポジウムで、個人情報保護法の話が出た。ゲストのScott Cleland氏は、グーグルがヤフーの検索エンジンになったら個人情報を収集して独占すると警告したのだが、日人は今ひとつピンと来なかった。個人情報保護法に違反する大きな事件が起こったことがないからだ。 それは当たり前だ。個人情報保護法では5000人以上の個人情報をもつ事業者はすべて規制の対象になるが、この場合の個人情報とは個人名を含む。企業のコンピュータに5000人の人名が入っていないことはまず考えられない(たとえば年賀状ソフトには4000万人の住所氏名が入っている)ので、すべての企業は個人情報取扱事業者であり、ほとんどの企業は違法状態なのである。 すべての企業は個人情報目的を特定し、それを人に対して通知・公表し、人の同意なく利用目

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  • 合理的市場という神話 : 池田信夫 blog

    2010年09月29日23:09 カテゴリ経済 合理的市場という神話 金融市場が合理的に動かない、というのは金融危機のあとで出るとしてはさほど新鮮な洞察とは思われないが、書はそれが強欲な銀行家のせいではなく、ノーベル賞を受賞した世界最高の知性の作り出した神話によるものだと主張する。現代の金融理論のコアである効率的市場仮説(EMH)には厳密な理論的基礎がなく、現実にも例外だらけだ。 しかしEMHもCAPMもブラック=ショールズ公式も、過去の多くの危機を生き延びてきた。それは現実の市場データに合致しているからではなく、市場がどうあるべきかを示しているからだ。複雑で予想しにくい市場では、トレーダーは取引の基準を求める。彼らがCAPMに従って取引すれば、CAPMに合致した価格がつくのは自明の理である。それは「太陽の黒点活動が活発になると景気がよくなる」という理論でも同じだ。 著者も指摘するよ

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  • 冤罪を生む検察の完璧主義 : 池田信夫 blog

    2010年09月23日00:24 カテゴリ法/政治 冤罪を生む検察の完璧主義 大阪地検の検事による証拠偽造事件は、事実とすれば弁解の余地はないが、これは一検事の特殊な事件ではない。こういう事件を生み出す背景を考えたほうがいい。 以前の記事でも書いたように、日の刑事裁判の有罪率は99.9%と異常に高いが、これは起訴率が63%と低いためで、有罪件数/検挙件数でみると国際的な平均水準に近い。逆にいうと日の検察は、絶対に有罪にできる事件しか起訴しない点が国際的にみて特異だ。 これは日の官庁の完璧主義のDNAが検察にも根強いためだろう。今回の事件のように無罪になると大スキャンダルになるので、検察はよけい慎重になって、ちょっとでも無罪になるリスクのある事件は立件しない。特に政治家のからむ事件は物証がないことが多いので、非常に慎重だ。 その結果、心証としてはクロであっても立件できない事件は、無実の

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  • 砂漠化する日本 : 池田信夫 blog

    2010年08月25日10:29 カテゴリ科学/文化 砂漠化する日 バブル初期に、「篠山紀信、東京を飛ぶ」という番組をつくったことがある。ヘリで篠山氏と一緒に飛んで45分間すべて空撮という前衛的な番組だったが、一緒にラッシュを見ていたとき、彼が「東京砂漠っていうけど、空から見ると当に砂漠だね」とつぶやいた。いま思えば、これがバブルの原因だった。 ニューヨークの空撮を見ると、高層ビルが樹木のように見えるが、東京では、まるで砂粒をばらまいたようにどこまでも低層家屋が広がっている。借地借家法で借地権の保護が強すぎるため、再開発が進まないのだ。土地を買っても借地人が立ち退かず、裁判をやっても、集合住宅など多くの店子の権利関係が錯綜しているときは10年以上かかる。 ところが80年代後半に、金融の超緩和で過剰流動性が不動産に流れ込んだ。その資金を使って不動産業者やゼネコンが底地買いをし、店子を追い

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  • 賃金を下げれば失業率は下がる : 池田信夫 blog

    2009年01月06日01:47 カテゴリEconomics 賃金を下げれば失業率は下がる コメントで教えてもらったが、小倉秀夫さんが解雇規制について次のように書いている:「正社員」に対する解雇規制を撤廃し又はその処遇を引き下げたところで、企業の内部留保や株主への配当が増えるだけで(そして、外国人投資家を通じて流出する富が増えるだけで)、非正規社員の待遇の改善には概ね繋がりません。むしろ、「正社員」への給与を通じて企業から国内市場に流れていた富が減少することにより、サービス業での非正規労働者の雇用は減少し又は待遇が悪化するかもしれません。残念ながら、これは誤りである。まず「解雇規制を撤廃したら内部留保や配当が増えるだけ」というのは、「賃金を下げても利潤が増えるだけ」ということだが、当ブログで何度も書いているように(労働需要が飽和した特殊な場合を除いて)賃金が下がれば労働需要は必ず増える。利

    賃金を下げれば失業率は下がる : 池田信夫 blog
    zener-hour
    zener-hour 2010/06/22
    経営トップの賃金も同率で下げてほしいな
  • 世界経済の断層 : 池田信夫 blog

    2010年06月06日13:30 カテゴリ経済 世界経済の断層 著者はIMFに出向していたときに書いた2005年の論文で2008年の金融危機を予言し、その原因まで正確に分析していた。CDSのようなtail riskをとる金融技術では、ふだんは高い収益が上がってファンドマネジャーの報酬も上がるが、万が一の場合には職を失うだけなので、彼らは合理的な水準以上のリスクを取る傾向がある――という著者の分析は、その後の金融規制改革でも重要なテーマになった。 書はそれにも比すべき、今回の経済危機についての深い分析である。その原因を著者は「断層」(fault line)と表現し、一方で過剰消費をやめられないアメリカ、他方で過剰貯蓄を抱える日や新興国のインバランスが直らないかぎり、断層の破断はまた起こると予想する。 アメリカの過剰消費の原因は、彼らがグローバル資主義を活用して世界中から資金を集めたこ

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  • バーナンキの背理法 : 池田信夫 blog

    2008年08月24日00:59 カテゴリ経済 バーナンキの背理法 小島寛之氏(*)のブログで私の昔の記事のコメント欄に言及されて思い出したのだが、そういえば「バーナンキ=野口の背理法」なんてのをまじめに提唱していた(自称)経済学者がいたっけ。これはバーナンキの冗談を野口某がまじめに「背理法」と称しただけなのだが、小島氏も指摘するように、誤った仮定から導かれる結論はすべて正しい(対偶をとればわかる)。 野口の背理法の(暗黙の)誤った仮定は、「日銀が無限に買いオペをやれば、単調かつ連続に物価が上昇する」と仮定していることだ。通貨供給量と物価の間にそんな単純な関係がないことは、今のバーナンキがよく知っているだろう。そもそも両者には1対1の対応関係すらない。通貨供給をいくら増やしてもデフレになる(00年代前半のような)場合もあれば、逆に通貨供給が減っているのに物価が上昇する現在のような場合もある

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  • 勝間和代氏の落第答案 : 池田信夫 blog

    2010年02月17日14:30 カテゴリ経済 勝間和代氏の落第答案 学年末は、憂な季節である。日語にさえなっていない答案を100枚以上、採点する仕事は精神的な拷問だ。それがやっと終わったと思ったら、書が贈られてきた。これは日語になっているだけましだが、内容は残念ながら「不可」である(リンクは張ってない)。間違いをチェックしたら、ほとんど毎ページにあるので、それを添削することはあきらめ、根的な間違いだけ指摘しておこう(以前の記事の繰り返しなので、興味のない人は無視してください)。 書の前半はデフレと無関係な自己啓発の話だが、後半は以前の記事でも紹介した国家戦略室へのプレゼンテーションの解説だ。彼女が延々と力説する「マイルドなインフレが望ましい」という規範的な目標は、日銀も含めて誰も否定していない。問題は、ゼロ金利のもとでインフレを人為的に起こせるかという実証的な問題である。彼

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  • 勝間和代氏のためのマクロ経済学入門 : 池田信夫 blog

    2009年11月07日10:53 カテゴリ経済 勝間和代氏のためのマクロ経済学入門 菅直人副総理(国家戦略室担当)に対して、勝間和代氏が「まず、デフレを止めよう」と題したプレゼンテーションを行なったようだ。その内容は出来の悪い学生の答案みたいな感じだが、これが国家戦略に影響を及ぼすとなると放置できないので、少しコメントしておこう。 まず勝間氏は「日はデフレスパイラルの真只中にあることを再認識して下さい」(p.2)と題してグラフを出し、「※OECD定義によれば、「デフレ」と「デフレスパイラル」は同義です」と書いている。このOECDの定義とは何を意味するのか不明だが、たとえばOECDが財務省に行なった説明では、Persistent deflation may degenerate into a deflationary spiral of falling prices, output, pr

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  • 石丸伸二氏はアスペルガーか : 池田信夫 blog

    2024年07月08日13:39 カテゴリ 石丸伸二氏はアスペルガーか 東京都知事選挙で、石丸伸二候補が160万票以上を得て2位に入った。私は彼にはまったく興味がなかったが、落選後のインタビューなどを見て、違和感を感じた。これについて「発達障害だ」と書いたら「差別だ」というクソリプがたくさん湧いてきたので、昔の記事を使って補足しておく。 この動画を見ると、石丸氏の受け答えは不自然で、まるでロボットが話しているようだ。質問を聞き違えたのかもしれないが、相手をバカにしたような表情が彼の特徴である。 石丸は発達障害ですね。 ・他人の話を聞かない。 ・相手を面と向かってバカにする。 ・表情がなく、一緒に笑わない。 ・他人に関心を示さない。 ・細かいことにこだわりが強い。 ・言い出したら聞かない。 高学歴にありがちな病気。国政に出してはいけない。 https://t.co/VWT7e8QOIQ—

    石丸伸二氏はアスペルガーか : 池田信夫 blog
    zener-hour
    zener-hour 2010/01/21
    「自閉化」するウェブ、ブラックスワンの次によめとな
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