Chrome の JavaScript はとても高速なことでも有名ですが、その実行エンジンは V8 と呼ばれます。V8 自体は独立したモジュールであり、Node.js 等にも使われております。 V8 が JavaScript を高速に実行する技術の一つが JIT (Just In Time) コンパイルです(一般的に JIT と呼ばれます)。これは、そのまま実行すると遅い JavaScript を実行中にリアルタイムに直接マシンコードに変換し(これが Just In Time と呼ばれる所以です)、途中からそのコードに入れ替えて実行することで高速化を達成しています。特に何度も実行される関数で効力を発揮します。 JIT という名前は聞いたことがあろうとも、実際に JIT がどのようなコードを実行しているのかを確認する機会は滅多にないでしょう。この記事では、実際に V8 の JIT の出力を確
JavaScript において、特に苦手とする人が多い印象のある Promise ですが、await と async の文法が導入されたことで、Promise の仕様を深く理解しなくても非同期処理を自然に書けるようになってきたのではないかと思います。 極論ですが、JavaScript の非同期処理は async await new Promise のみで、(ほぼ)全て表現可能です。特別な理由がない限り then を使わないようにしましょう、ということを周知するのがこの記事の目的です。 なお本記事では Promise の rejected の状態についてほとんど解説しておりません。基本を理解したら、別記事でぜひ学んでみてください。 Promise とは? Promise は、少し乱暴に説明すると「実行が終わっていないかもしれない何らかの関数」を包んだオブジェクトです。 普通の関数とは違って、
はじめにlink 最近受けるNode.js + TypeScript環境の相談の中で、CommonJSやECMAScript Modulesのあたりで落とし穴にはまっている人が多いという事に気づいた。 Node.jsは歴史的にCommonJSとECMAScript Modules(以後ESMと表記)がどうしても入り乱れる環境にあり、これにTypeScriptのモジュールが加わると組み合わせでさらに複雑度が増すのが現状である。 説明する際に口頭より整理した文章が欲しいと思ったので記事にする。 以下のリポジトリで検証コードを管理している。 https://github.com/koh110/module_test Node.jsモジュールチェックシートlink まず最初にNode.jsにおけるCommonJSとESMの挙動について整理する。 いきなり書かれても把握できないかもしれないが、一旦こ
追記: 10/11 ハテブでバズっているようで、色々指摘があったので追記 getElement*は動作が早いのでIDやクラス名が自明の場合はgetElement*を使う方がいいと言う意見もあり、また、ページの表示で大量に呼び出されるわけではないからボトルネックにはならないと言う意見もある。 getElement*で返されるオブジェクトは動的な変化に対応しており、querySelector*は動的な変化に対応していないため、場合によってはgetElement*を使うといい。このサイトで遊んでみよう。 https://ja.javascript.info/searching-elements-dom#ref-263 for await ... ofは非推奨なので Promise.allを現代的な書き方にした 顧客先のブラウザが古い場合も考慮して、あえてレガシーな書き方もする場合があるらしい。現
この記事について Zenn では長らく通信処理に Axios を使っていました。 しかし、Fetch API が多くのモダンブラウザなどで普通に使えるようになった今、使う必要性があまり無くなったため、Axios を使っている処理を全て Fetch API に置き換えることになりました。 この記事では、その置き換え作業をどう進めていったのか、その結果どう良くなったのかを解説していこうと思います 🗽 解説より置き換えた結果を知りたいのよ私は!!! って方が居るかと思いますので、最初に置き換えたことで良くなった部分を紹介しようと思います。 まず一番良くなったところといえば、ずばりサイト全体のビルドサイズが 10 KB も減りました。( ちなみに、10 KB は圧縮時のサイズで、圧縮しない場合 100 KB になります 😇 ワーオ ) グローバルのビルドサイズが 103.35KB gzip 時
小ネタです、JavaScriptで本日の日付をYYYY-MM-DD形式で得るコードは案外面倒です。 本日2023年4月17日なら 2023-04-17 という文字列を得るコードはRubyならTime.now.strftime("%Y-%m-%d")、Pythonならdatetime.today().strftime("%Y-%m-%d")(importは省略しました)と簡単に書けますが、JavaScriptでは案外面倒なのです。 追記: いくつかの間違いのご指摘がありましたので修正しました(2023-04-19)。 DeepAIが生成した画像です いっけん正しいようで間違ったコード new Date().toISOString().slice(0,10) new Date()で本日の日時を取得します toISOString()メソッドは日時データをISO形式の文字列に変換します、例えば 2
人気のJavaScriptバンドルツール「webpack」の開発はなぜ終わり、後継として「Turbopack」の開発が始まったのか。開発者がその理由を語る 複数のJavaScriptやTypeScriptの依存関係などを解決し、コードやフォント、画像などのリソースなどをまとめるバンドルツール(あるいはモジュールバンドラやビルドツールなどとも呼ばれます)は、多数のライブラリやコンポーネントなどを用いてチームで開発するWebアプリケーションの開発には欠かせないツールとなっています。 そのバンドルツールの代表がwebpackです。約4万人のITエンジニアによるアンケート結果が示された「State of JavaScript 2022」でもwebpackはGulpやViteなどを抑えて最も人気のあるバンドルツールとなっています。 参考:「State of JavaScript 2022」公開。利用
はじめに フロントエンドのWeb開発においてconsole.log()というのは非常によくお世話になります. しかしconsoleオブジェクトにはには他にもたくさんのインスタンスメソッドがあり,それらを使わずに開発を行うのは少しもったいないです. この記事では様々な機能を紹介していき明日から開発で使用していただければ嬉しいです. assert console.assert()は第一引数に論理式をとり,第二引数以降には任意のオブジェクトを取ります. 第一引数がfalseとなった場合,第二引数をコンソールに出力します. サンプル // assert const wishToSuccess = () => { return Math.random() < 0.5 } console.assert(wishToSuccess(), "失敗しました") 出力 log 一般的にログを出力するconso
ある時Twitterのタイムラインを見ていたら、「JavaScriptをWasm化して動かす意味がわからない」というような意見を見かけました。JavaScriptはブラウザに搭載されているV8のようなJavaScriptエンジンによって高速に動作するので、わざわざWasm化してもパフォーマンスは劣化するのになぜなのか?という話なんですが、これは「Wasm化=パフォーマンスのため」という考えだと意義がわからないのでこの記事ではそれについて解説します。 JavaScriptをWasm化して動かすツールやライブラリとしては、Shopifyが開発しているJavyやquickjs-emscriptenなどがあります。JavaScriptをWasm化して動かすためには、ある特定のJavaScriptエンジンをWasm向けにビルドして動かす必要がありますが、そのような用途ではQuickJSというJava
開発の前に決めておくこと 後から変更するのが難しいこと、大きな手戻りが発生する可能性のあることをできる限り開発のはじめに決めておきます。 多言語対応の有無 URLに依存する可能性が高い多言語対応は、後から対応すると制限がかかったり破壊的な変更が必要になる場合があるので、はじめに決めておきます。 多言語対応する予定はなかったけど、後から必要になってしまった場合は仕方ないと思います。 OGPの必要性 動的ルーティングに対するOGPの必要性によってレンダリング方法の選定やCDN周りの選定が変わってきます。 SEOのニーズ こちらもOGP同様レンダリング方法に影響します。 OGPに関しては後からなんとかなることもありますが、SEOが重要なサイトの場合、そもそもSPAを選択しない方が適している可能性もあるので重要です。 対応ブラウザ/バージョン これを明確にしないと、一部のブラウザで使用できないCS
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