改憲派の動きが加速している。保守系団体が「美しい日本の憲法をつくる国民の会」を結成。再来年の参院選に合わせて、改憲を問う国民投票実現を目指すという。「あと1年8カ月」。その高揚の陰には、世論を意識した深謀ものぞく。 「千載一遇の時。ここにあって改憲しないという選択はないはずだ」 11月1日、横浜市であった「憲法改正を実現する神奈川県民の会」の結成大会。副会長の石川正人・神道政治連盟神奈川県本部長は会場の約400人にそう訴え、一拍おいてこう力を込めた。「再来年の参院選で国民投票をなしとげ、改正を実現する。あと1年8カ月、そんな先の将来ではない」 憲法改正の手続きを定めた改正国民投票法が6月に成立して以降、保守系の政治団体「日本会議」など改憲派の動きが一段と活発化している。 「いよいよ最後のスイッチが押された感じだ」。結成大会で衛藤晟一首相補佐官がそう力説した「美しい日本の憲法をつくる国民の会