7月以降、倒産が急増している。 「ここまで耐え忍んできましたが、もう限界です。取引銀行から融資見直しを宣告されてしまった……」(自動車部品の零細メーカー) 中小・零細企業の資金繰りを支えてきた金融円滑化法が、今年3月末に終了した。 その影響で4月以降に倒産激増が予想されたが、意外なことに、倒産は増加するどころか、減少に転じた。6月(897件)まで8カ月連続で、前年同月を下回っていた。 ところが、7月に状況は一変した。 「年初来最悪レベルの倒産件数になる恐れがあります。7月は集計中ですが、軽く1000件を超えてくるでしょう」(東京商工リサーチ情報本部長の友田信男氏) 倒産が少なかったのには理由がある。参院選が終わるまで“封印”されてきたのだ。 「選挙前に倒産ラッシュが起きては大変です。だから、安倍政権は金融機関に対し、円滑化法が終わっても、即座に融資見直しを行わないよう指導して