日立製作所の情報通信再生の鍵を握るのは、前回指摘したようにHDD事業になる。そこで情報・通信グループ長兼CEOである古川一夫代表執行役・執行役副社長に具体的な再生計画を聞いた。(聞き手:田中克己=編集委員室主任編集委員) ----HDD事業の不振とSI(システムインテグレーション)における大口の不採算案件の発生で伸び悩んだ日立の情報通信。現在をどう見ているのか。 古川 確かに04年度は残念な結果になったが、方向性は間違っていない。これまで培ってきた業種・業務ノウハウに、日立のIT技術をかけ合わせることで新たな価値を生み出すという基本路線のことである。その方向に向けプラットフォーム(ハード)は世界で戦える製品やソリューションを出していく。特にストレージはRAID、HDD、それにストレージ・ソリューションといった垂直統合で世界のトップシェアを目指す。もちろんサーバーやネットワークも世界で戦える