【北京=五十嵐文】中国国防省は8日、中国海軍艦艇が海上自衛隊艦艇に火器管制レーダーを照射した問題で、日本が照射を受けたとする1月30日と、照射された疑いがあるとする同19日の両日とも火器管制レーダーは「使用していない」との声明を同省のサイト上で発表した。 中国政府がレーダー照射に関して公式見解を表明するのは初めて。 声明は1月19日の状況について、「中国海軍のフリゲート艦が東シナ海で通常の訓練を実施中に自衛隊のヘリが接近し、艦に搭載したレーダーで通常の警戒を続けた」とし、「火器管制レーダーは使用していない」と主張。同30日についても、中国海軍艦艇に接近した日本の護衛艦「ゆうだち」に対し、艦載レーダーでの監視を続けたが火器管制レーダーは使用せず、日本の説明は「事実と合致しない」としている。