株式会社 日経BP 〒105-8308 東京都港区虎ノ門4丁目3番12号 →GoogleMapでみる <最寄り駅> 東京メトロ日比谷線「神谷町駅」4b出口より徒歩5分 東京メトロ南北線 「六本木一丁目駅」泉ガーデン出口より徒歩7分
今年(2008年)8月1日、福田改造内閣がスタートした。既報の通り、閣僚17人のうち、留任したのは4人だけ。残る13人が代わった。まず大幅な改組と言っていいだろう。この改造内閣のメンバーを見て、わたしはこう思った。「ああ、福田首相はやっぱりこういう人だったのか」。これまでは「懸念」のレベルだったものが、はっきりとした証拠が出てきて「確信」に変わったのである。 以下、具体的に説明していこう。 福田改造内閣の特徴の一つは「小泉改革の否定」だ。小泉元首相がやろうとしていたことを全部否定してしまおうという、一種狂的な気迫のようなものすら感じる。それは例えば、郵政民営化反対議員であった野田聖子氏が消費者行政推進の特命担当大臣になっていることからも読み取れる。彼女は小泉改革の柱である郵政民営化に反対したために自民党から追放された、典型的な「アンチ小泉」だったからだ。 小泉改革・スモールガバメントの
7月28日、厚生労働省「今後の労働者派遣制度の在り方に関する研究会」が派遣業務に関する報告書をまとめた。それによると、日雇い派遣と1カ月未満の短期派遣を、一部を除いて原則禁止するべきであるという。早ければ今度の秋の臨時国会に労働者派遣法の改正案が提出される予定だ。1986年に派遣労働法が施行されて以来、派遣労働については規制緩和が続いてきたが、ここで一転して規制強化に向かったわけだ。 こうした動きの裏には二つの事件が関係している。一つはグッドウィル事件。ご存じのように、同社による違法な派遣が明るみに出て事業停止処分を受けた事件である。もう一つは6月8日に起きた秋葉原の無差別連続殺傷事件である。容疑者である加藤智大が派遣労働者であったことはメディアでも大きく報道された。 舛添要一厚生労働大臣も秋葉原の事件を受けて、「派遣労働について大きく政策を転換しないといけない時期にきている」「日雇い
今や「不眠」は、日本人の5人に一人が抱えている悩みだ(ファクトシート参照)。しかし、それほど身近な問題であるにもかかわらず、睡眠にまつわる誤解は依然として多いことが指摘されている。 まず挙げられるのが、「8時間睡眠」へのこだわり。一般に、理想の睡眠時間として「1日8時間」という数字をよく聞くが、これに医学的根拠があるわけではない。実際、米国の大規模調査では、7時間睡眠の人が、8時間以上の人と比べて寿命が長いという結果があるくらいだ(グラフ参照)。 NHKが2000年に行った国民生活時間調査によると、日本人の平均睡眠時間は7時間23分。年代別では、30代が6時間57分、40代が6時間59分と、働き盛りの年代で特に睡眠時間が短いという結果が得られた。 しかし、平均睡眠時間はあくまでも一つの目安。必要な睡眠時間にはかなりの個人差があり、3〜4時間の睡眠で十分な人もいれば、10時間以上眠らな
東京地下鉄「副都心線」6月14日に開業、池袋―渋谷間11分で直通 東京地下鉄(東京メトロ)は1月31日、地下鉄「副都心線」を6月14日に開業すると発表した。池袋―渋谷間を急行運転11分、各駅停車16分程度で結ぶ。東武東上線や西武有楽町線と直通運転するほか、2012年度には東急東横線とも相互乗り入れする予定。 新設するのは、池袋駅―渋谷駅を直結する8.9km。東京メトロ丸ノ内線や都営新宿線と接続する新宿三丁目駅などを経由する。 既設路線を含め、副都心線全体の営業区間は和光市駅―渋谷駅の20.2km。運行間隔は朝の混雑時で1時間あたり17本(平均3分35秒間隔)。 また副都心線の開業に伴って各駅の設備を改良する。デジタルディスプレイを採用した案内板や、ホームから線路への転落を防ぐホームドア、地上直通のエレベータ、上下エスカレータなどの設置を進める。 関連情報 ・東京地下鉄のWebサイ
都営地下鉄と東京メトロの一体化・24時間運行を考える 「目からウロコ」の第2回で羽田空港の24時間稼働が必要な理由を説いた。そのときに、周辺のインフラ整備として、鉄道の24時間運行にも触れた。今回はその意義についてさらに掘り下げたいと思う。 羽田空港の24時間稼働を実現させるには、空港までの移動手段である地下鉄やJR、私鉄の24時間運行も必要になる。いきなりすべての路線、会社で24時間運行という話ではないが、運転時間の延長などの協力がなければ羽田空港の24時間稼働は実現できない。 ニューヨークの地下鉄は既に24時間運行だ。日本の鉄道も、大みそかから元旦にかけては終夜運転を実施している。24時間運行することに、技術的な問題はない。 鉄道の運行時間に関して、興味深い事実を示そう。現在の山手線の始発は4時26分。ストップするのは深夜1時14分だ。しかし、昭和5年(1930年)の山手線の始
ネット非行に走るキッズたち。身近なモラル教育で芽をつもう (須藤 慎一=ライター) 子供がネットを利用し始める時期がどんどん低年齢化している。ネットを使った犯罪に子供が巻き込まれる事件が増え、わが子を心配している人は多いだろう。 一方で、子供がネットで犯罪を犯す、つまり加害者になる事例も増えている。経済産業省が今年2月に公表した報告書(PDFファイルの5ページ)によると、2006年に不正アクセス禁止法違反で検挙された被疑者130人のうち、10歳代が40人(30.8%)も占めている。この年だけ10歳代が多かったわけではない。2004年以降はずっと30%前後を占め続けている(表)。10代の子供が犯すネット犯罪は見過ごせない状況なのである。 不正アクセスに手を染めた動機は、「不正に金を得る」と「オンラインゲームの不正操作」が圧倒的に多く、ネットオークションとオンラインゲームを悪用すること
財務省によれば、今年度予算の税収見積もりは総額で50兆円。当初予算よりも4兆円の増額となることが明らかになった。その大きな理由として、景気の回復によって法人税収が好調となっていることが挙げられる。 実は昨年度においても、当初予算より税額が増えている。昨年度は、補正予算の際に3兆円を上積みし、さらに決算の際に2兆円が加わり、合計5兆円も税収が増えたのである。 財政状態が上向くのは喜ばしいことである。だが、これだけ財政がよくなっているというのに、不思議なことに消費税を引き上げようという声は、けっして小さくなることがない。それどころか、定率減税の全廃という実質的な増税が決定してしまった。これはおかしいのではないか。 いつのまにか、国民の大多数は「消費税率の引き上げはやむを得ない」という考えを持たされてしまったようだが、それは本当なのだろうか。もう一度じっくりと検討する必要があるとわた
第17回 福岡中学生いじめ、mixiプライバシー侵害にみる個人情報(2) ネット情報セキュリティ研究会会長 田淵 義朗氏 2006年11月21日 恋人同士のプライベートな写真が、心無い人間によってmixiに張り付けられる事件が起きた。mixiは日本最大の会員数を擁するSNSサイトだが、悪意のある人間が引き起こす行動を抑止できないでいる。世界最大のSNS、マイスペースが最近日本に上陸したが、人気のコミュニティーサイトの裏側で起こる深刻なプライバシー侵害事件に、対策はあるのだろうか。 今回の事件は、スポーツ紙やゴシップ雑誌などが興味本位で報じたほかは、新聞、TVなどで取り上げることはほとんどなく、一部週刊誌が掲載した程度だった。 こうした問題はネット社会特有の問題として何とかしなければという議論はあっても、結局のところ放置されているのが現状だ。本当にこのままでいいのか。 事件の経緯
対数という喜劇 強い地震が発生すると、テレビですぐに、「ただいまの地震は震度5弱でした」などと教えてくれる。この「震度」には「三つの喜劇」がある。 かつては、気象台の職員が「体感」で震度を決めていた。1996年になって、気象庁はこれを「震度計」で決める方式に改めた。震度計では、記録された地震波(加速度)に工学的な処理を施し、次の式で「計測震度」を求める。 I = 2 log( a )+ 0.94 「I 」は計測震度、「log」は常用対数(じょうようたいすう)、「a」は工学的に処理された実効加速度だ。 一般人は震度になじんでいるのだが、震度の仕組みを知ろうとして一歩先に進もうとすると、対数を含む式が登場。その瞬間にコミュニケーションは困難になってしまう。文化系の人間のほとんどは対数が苦手なので逃げ腰になってしまうし、実のところ対数は理科系の人間にも分かりにくい「記号」だ。工
アマゾンと、ロングテールに関する“大きな勘違い” 第4回 ネット・エコノミー解体新書 2006年9月7日 木曜日 磯崎 哲也 Web2.0を特徴づけるキーワードとして「ロングテール」というキーワードが使われることが多い。通常の店舗では品目数上位20%が全体の売り上げの80%を占めるのが普通だが、ネットのビジネスでは残り80%の品目の売り上げが上位20%の売り上げを上回る(図1)──代表例はアマゾン(amazon.com)だ──というように表現されることが多い。 しかし、ちょっと待っていただきたい。 まず第一に、通常の店舗より多い品目数を扱えるというのは、ホントに「Web2.0」の特徴なのか? ネットのほうが品目数をたくさん扱えるのは、94年にアマゾンが創業されてからずっとそうだったのではないのか? Web1.0か2.0か、というのは単なる言葉の定義の問題ではあるが、2.0のほうが、より「進
○月×日 夕方 長居し過ぎで困ったお客 「おい! いつまで待たせるつもりだ」。ランチタイムに、席が空くのを待っていたお客の1人が怒り出した。スタッフの報告を受けて、駆け付けた店長のA君がなだめようとしたが、お客の怒りは収まらない。そのお客は、店内のテーブル席に座るある男性客に目をやって、こう指摘した。「食べ終わっている客が居座ってるから席が空かないんだ。何とかしてくれよ」。 指摘通り、そのテーブル席のお客は、食事を済ませた後も30分以上だろうか、随分長く、新聞や雑誌を読みながら、席に座っていた。A君は、テーブル席のお客にやんわりと席を空けてもらえるようにお願いした。 「お客様。大変申し訳ありませんが、ランチタイムで店が混み合っておりまして、ご協力いただけないでしょうか……」。ダイレクトに「席を空けてください」とは言わずに、それとなくお願いするのがセオリーだ。相手のプライドを傷つけ
「維持可能な社会に向かって」 宮本憲一著 岩波書店 2006年5月発行 1890円(税込み) 1970年代に都市部で子供時代を過ごした人は、光化学スモッグという言葉を複雑な気持ちとともに思い出すだろう。 光化学スモッグとは、自動車や工場から排出される窒素酸化物や炭化水素が太陽からの紫外線によって化学反応を起こして生成する大気汚染だ。生成する物質を「光化学オキシダント」と呼ぶが、その成分の大部分は酸素原子が三つ結合した、反応性の高いオゾンである。 光化学スモッグは、1970年7月18日、東京都杉並区で体育の授業を屋外で受けていた学生が次々に倒れるというショッキングな事件で、一躍注目された。 1970年は、それまで高度経済成長の陰に隠れていた環境汚染が、一気に社会の表面へと噴出した年だった。世間は、水俣病、イタイイタイ病、四日市ぜんそく、新潟水俣病の四大公害をはじめ
ベストセラー『下流社会』著者、三浦 展氏に聞く(前編) 本コラム著者が、カルチャースタディーズ研究所の三浦展(あつし)氏と対談。父親たちの「家族づくり」が「下流化」する社会からどう影響を受けているのか、三浦氏にざっくばらんに話してもらった。 三浦氏は『下流社会』(光文社)の著者。安定した職と収入を前提として生活を構築してきた「中流」階層モデルの崩壊を唱え、新たな「下流」層の出現を指摘した。 あいはら:『下流社会』がベストセラーになりました。三浦さんは、もともと家族研究もご専門の一つです。「下流化」という流れの中で、家族が今どんな状況に置かれているかという話をお聞かせいただけるとうれしいです。 三浦:中流社会の中心にいたのは核家族だと思います。男性で言えば、ホワイトカラーのサラリーマン、女性で言えば専業主婦が中流社会の主役。この夫婦が子供を2人つくって、団地に住むのが典型になる。その
第11回 ブログ再炎上、きっかけはアイドル名と句点 政治アナリスト 花岡 信昭氏 2006年6月6日 「薮本問題」というのが発生していたことを最近知った。日本テレビ男子アナウンサーが起こした盗撮事件に対して、元日本テレビアナウンサーの藪本雅子さんが自身のブログで「社会的制裁を受けたのだから」などと盗撮アナ擁護とも受け取れる発言をした。それに対して1300件以上のコメント、トラックバックが寄せられ、ついにブログ閉鎖に追い込まれたのだという。 筆者も、ネット社会の実態を知らなければと思い、ささやかなブログとメルマガで情報発信をしている。そしてここでも起こってしまった。「ブログ炎上」(注)というやつである。筆者にとっては、NHKトリノ五輪中継の「荒川静香・日の丸ウイニングラン」以来である。 注)ブログ主に対して批判的なコメントが殺到すること そのコメント数は、1300には届かないも
人はどうして緊張するのか (日経ビジネスAssocie編集) なぜココ一番という大事な場面で緊張して実力を発揮できなくなってしまうのか? 緊張のメカニズムを知っておこう。 目の前にたくさんの聴衆がいる、怖い上司や気になる異性と話す…そんな状況に直面または想像すると、その情報はホルモンバランスや自律神経をコントロールする司令塔役の視床下部に伝わる。ここにストレスがかかると、すぐ下に位置する下垂体から副腎皮質刺激ホルモンが出て、腎臓上部の副腎からコルチゾール(ストレスホルモンの一種)が分泌される。分泌が多いと、肝臓がブドウ糖を増産し、エネルギーに変えるために必要な酸素を取り込もうとして呼吸が激しくなる。 また、エネルギーを筋肉に送り込むために心拍も増加。一方で視床下部は交感神経を刺激し、体温上昇を抑えようと発汗も促す。ドキドキ、ハァハァ、汗ダク…になるわけだ。 さらに脳内では、視床下
第31回 ついに正体を現した村上ファンド ~株主提案は追いつめられた断末魔の叫び~ 経済アナリスト 森永 卓郎氏 2006年5月15日 村上ファンドが驚きの株主提案 5月2日に阪神電鉄株の46%を保有する村上ファンドが、阪神電鉄に対して、取締役会の過半数となる9人の取締役を村上ファンド側から選任するように求める株主提案を提出した。阪神電鉄にはもともと16人の取締役がいて、うち9人が今回の改選期に当たる。そのすべてを村上ファンドから選べというのだから、阪神側の反発も大きかった。 阪神株・会見する阪神電鉄の縄田専務 村上ファンドからの株主提案を受け、何度も資料を見ながら記者会見する阪神電気鉄道の縄田和良専務(大阪市福島区の同社本社) (写真提供:時事通信社。なお同写真およびキャプションについて、時事通信の承諾なしに複製、改変、翻訳、転載、蓄積、頒布、販売、出版、放送、送信などを行うことは禁
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