「7.3メートル歩いた!」。その日の感動を乙武洋匡氏は決して忘れないだろう。この連載は両手両足のない乙武洋匡氏が義足を装着して歩行技術を獲得するプロセスを、自らの筆でお届けするものである。 ついに「乙武義足プロジェクト」発表の日がやってきた。その会場に乙武氏は、ひとりの女性を招待していた――。 今までの連載はこちら 落合陽一氏の挨拶から始まった 11月13日の18時半、渋谷ヒカリエ八階のシンポジウム会場は百名を超える参加者で膨れ上がっていた。 「たいへんお待たせしました。この回が、2018年超福祉展の最後のシンポジウムとなります。『JST CREST クロスダイバーシティ』と題して、たくさんのゲストの方をお招きしています。まず最初にご紹介するのは、この研究の代表を務める筑波大学准教授の落合陽一先生です」 司会者の紹介に大きな拍手が湧き上がると、いつものようにヨウジヤマモトの黒い服を身にまと
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