■「日本国憲法は社会主義的」のウソ、社会主義憲法と近いのは自民党改憲草案だ■ 自民党の赤池誠章議員が参院憲法審査会で、現行憲法は「“憲法違反の存在”」「スターリン憲法の影響を受けている」と発言、話題となっている。 社会主義憲法の一つ、中華人民共和国憲法をも研究対象にしている筆者の立場からいうと、日本の現行憲法が社会主義憲法の影響下にあるとの赤池議員の指摘は言いがかりに近いように思われる。むしろ自民党憲法改正草案のほうが社会主義憲法に近い性格を有している。 ■現行日本国憲法は社会主義憲法の影響下にあるのか? 赤池議員の発言は2014年2月26日開催の参議院憲法審査会でのもの。該当発言は以下のとおり。 (日本国憲法は)旧ソ連の1936年スターリン憲法に影響されており、共産主義が紛れ込んでおります。第24条の家族生活における個人の尊重や、両性の平等、27条の勤労の権利および義務などは、その条項に