「百葉箱にネコが住んでいませんか?」「人体模型は骨折していませんか?」-。こんなチェック項目が並ぶパンフレット「新学習指導要領の全面実施に向けた準備は万全ですか?」を文部科学省が作成し、各教育委員会と学校への配布を始めた。指導要領の改定で学習内容が増えたことを受け、来年度の教材費予算の確保を教委などに呼びかけるのが目的だ。 パンフレットはA4判4ページ。冒頭で約40年ぶりに授業時数と指導内容が増えたことを赤い文字で強調する一方、小中学校の教材費・図書費として交付された地方交付税のうち、平成19年度は65・3%しか予算措置されていない現状を指摘している。 その上で、新指導要領の円滑実施のための国の支援策などを紹介し、「移行期間の今こそ、教材・図書整備のチャンス」と訴えている。 文科省は、市町村教委にパンフレットの内容を直接説明して教材整備のための予算増を要請するキャラバンを全国で行っている。