物価高騰で庶民が悲鳴 消費者物価指数を見ると、野菜は前月比29.9%、前年同月比30.6%、豚肉は前月比6.3%、前年同月比25.4%の上昇だった(2016年2月) Oktay Ortakcioglu-iStock. 「リコノミクス」という言葉を覚えているだろうか。中国語で書くと「李克強経済学」。李克強首相が主導する経済改革につけられた名称だ。しかし李克強の首相就任から3年、すっかり死語となってしまった。習近平政権は総書記に権力を集中する体制改革を断行し、李克強首相は経済運営の責任者ではあっても、経済改革の担当者という役割からは外されたかのように見える。リコノミクスでぶちあげられた改革プランも停滞し、忘れ去られてしまったものも少なくない。 今回は庶民の食卓、市場(いちば)の異変から中国の改革の行方を考えたい。 「炒め物が貴族の料理」「コーヒーにニンニク」 「葱爆肉(ネギと豚肉の炒め物)は今