2024年は、国の新制度でローカル線を見直す「元年」となる。その舞台となるのが、広島、岡山両県にまたがるJR芸備線。全国に先駆けて国が2月上旬にも再構築協議会を設置する予定で、利用者が極めて少ない山間部の区間については存続か廃線かを話し合う。全国から注目を集める芸備線の歩みを振り返りつつ、現状を報告する。(編集委員・荒木紀貴、馬場洋太) 芸備線備後落合―道後山間の山あいを走る車両(庄原市) 高校生と旅行者乗せ、列車が紡ぐ山間部の営み 備後落合駅―新見駅ルポ 存廃に揺れる庄原市と新見市にまたがる区間。高校生が乗る普段着の実態を見ようと、23年12月上旬の平日、現地を巡った。 【関連記事】右回り?左回り?芸備線の旅、乗り継ぎ時間は要チェック 【関連記事】JR芸備線の今後を話し合い 再構築協議会とは<イチからわかる> 振り出しは「秘境駅」としても知られる山間部のターミナル、備後落合駅。午前6時4