性同一性障害のトランスジェンダー女性がうつ病を発症したのは、勤め先の上司から「彼」と呼ばれたり、身体的特徴についてたずねられるなどのハラスメントを受けたことが原因だとして、9月14日、神奈川内の労基署に労災申請した。 女性の代理人によると、性自認に関するハラスメント(SOGIハラ)で労災認定されるハードルは高いという。女性は9月15日、都内で記者会見を開いて、「会社はいまもハラスメントを認めません。労災として認定してほしい」と呼びかけた。 ●「女として扱われたいなら手術をうけたらどうだ」 労災認定の申し立てをしたのは、神奈川県の会社(製造業)で働くAさん(40代前半)。15日の会見で経緯を説明した。 Aさんは7~8年前、性同一性障害の診断を受け、保険証などの性別はいわゆる「裏面表記」のトランス女性だ。 新卒入社時は男性として振舞ってきたが、次第に髪を伸ばすなど、会社でも女性としての扱いを希