ワクチン接種回数に関する厚生労働省の迷走は、足立信也政務官が政治の力で科学をねじ伏せた結果であるかのようにマスメディアで報道されバッシングされている。しかし19日の会合の内容は、科学的根拠のない行政決断に政務官が疑問を呈し、専門家もそれを支持したというものであり、傍聴していた身からすると、一連の報道内容には違和感を禁じえない。19日に出席した専門家の1人である森兼啓太・東北大大学院講師も同じ思いのようだ。簡単にインタビューした。(川口恭) ――19日に厚生労働省で行なわれた意見交換会、お疲れさまでした。先生の「尾身先生の主張は、科学ではない」との発言で全体の流れが決まったような気がしました。ところで、あの交換会の招集はいつかかったのですか。 森兼 足立政務官担当の事務官から連絡が入ったのが、当日のお昼ごろです。私に夕方までの所用があり、それを済ませた後で仙台から駆けつけたので、あのような遅
