厚生労働省研究班(主任研究者=竹田誠・国立感染症研究所部長)は、麻疹(ましん)(はしか)について国内は「排除された状態になった」という見解をまとめた。 乳幼児のワクチンの接種率が近年、95%と高く推移しているためとみられる。厚労省は報告書にまとめ、世界保健機関(WHO)の専門家会議に提出。2015年度までに排除認定を目指す。 WHOによると、排除の定義は、国内で感染が1年以上続く土着のウイルスがないことなどがあげられる。患者は2008年に1万人以上出たが、10~11年は400人台、12年は290人余に減った。このうちウイルス遺伝子の検査をした2~3割の患者のデータを、研究班は分析した。 その結果、10~12年はいずれも海外から持ち込まれた型で、感染は短期間で収まっていた。土着のウイルスは10年5月を最後に見つかっていない。こうしたことなどから研究班は排除状態と判断した。