「デカセギ」の波、再び=不況深刻、日本目指す日系人-ブラジル 【サンパウロ時事】仕事を求めて日本に渡る日系ブラジル人が急増している。日系人の「デカセギ」はリーマン・ショックの影響で2007年をピークに減少が続いていたが、外交筋などによると、昨年は9年ぶりに増加に転じたもよう。ブラジルの深刻な不況に加え、20年の東京五輪を控えた日本の人手不足が背景にありそうだ。 〔写真特集〕ブラジル・サンパウロで「ミス日系コンテスト」 「日本でいい仕事はないか」。世界最大の日系社会を抱えるサンパウロの人材派遣会社には、昨年半ばごろから求職の問い合わせが増え始めた。「不況で仕事を失った人が多い」と宮崎秀人社長(66)。日本では残業時間次第で給与がブラジルの6~7倍に達するケースもある。「日本への渡航費すらない。飛行機代を立て替えてほしい」という依頼も多いという。 人口減少や少子高齢化で人手不足が深刻な日本か