英国の新聞『The Guardian』が2月12日付で、オーストラリアで数学の教授法を巡って論争が起こっていることを伝えている(「Cracking the formula: how should Australia be teaching maths under the national curriculum?」)。 オーストラリアの教育界で大きな問題となっているのは、数学における生徒の習得レベルの大幅な低下である。OECD(経済協力開発機構)が行っている学習到達度調査PISAの結果では、オーストラリアは20年前には11位であったが、2019年の調査結果では38カ国中29位にまで落ち込んでいることが明らかになった。03年以降、数学の習得レベルは一貫して低下している。ロバート教育青年省大臣代行は「オーストラリアの生徒の数学能力は、20年前と比べて平均で12カ月遅れている。これはとても受け入れ