息子の人工内耳手術の経験を話す女性(右端) 両耳が重度の難聴の人に、聞こえを取り戻すために行われる人工内耳手術。その日本国内での手術件数が、2017年までに1万件を超えたことが分かった。高橋晴雄・日本耳鼻咽喉科学会副理事長が5月28日、自民党の「難聴対策推進議員連盟」(石原伸晃会長)で明らかにした。 出席者からは「初めて見た。これまでメーカーに尋ねても非公開だった」(新谷友良・全日本難聴者・中途失聴者団体連合会理事長)との声が上がった。高橋さんは学会が集計を終えたばかりであり、今後、広く公表するとした。 議連に示された資料によると、1985年の手術開始時から2017年までの件数の合計は1万778件。両耳の手術は2件とカウントする。19年中には1万2000件を超える見込みという。 2000年以降は年間100件を突破して増え続け、17年は600件を超えた。しかし、海外と比べると少ない。重度難聴