今年は『宇宙戦艦ヤマト』放映50周年。第1次アニメブームからおよそ半世紀を数えることになる。アニメを取り巻く状況も大きく変わった。来年は昭和100年、戦後80年という節目の年を迎える。 そんななか、『ルックバック』がアニメ界・興行界を驚かせた。『チェンソーマン』の藤本タツキの「マンガ家マンガ」が原作。単行本1冊に収まるコンパクトな内容を、押山清高監督が自身の会社・スタジオドリアンで劇場アニメ化。60分に満たない中編で、さしたる宣伝もないまま、興収20億を上げたのだ。 『ルックバック』をはじめとして、絵描きを主役に据えた作品が目立ったのも今年の特徴だろう。アニメーターを主人公に据えたちな監督の短編『ファーストライン』、MV制作に情熱を傾ける男子高校生を描くHurray!制作の『数分間のエールを』、イラストにトラウマを抱えた女子高生が仲間と共に再起を図る竹下良平監督のTVシリーズ『夜のクラゲは
