【ニューヨーク山科武司】米ニューヨーク・マンハッタンにある世界最大の金融街・ウォール街近くで、行き過ぎた市場経済に抗議する運動が続いている。「ウォール街を占拠しよう」を合言葉に、若者ら数百人が公園に座り込んで格差是正や貧困撲滅などを訴える運動は30日で2週間。民衆が強権政権を倒した「アラブの春」に触発された動きといえそうだ。 きっかけは環境問題を扱うカナダの雑誌「アドバターズ」の呼びかけ。ツイッターやフェイスブックといったソーシャルメディアで若者らに広がり、今月17日にウォール街から北に約200メートルの公園で座り込みが始まった。 高い家賃や高学費、失業問題、年金問題など訴える内容はさまざまで、「(国民の)1%が富を独占している。残りの99%の声を集めよう」と呼びかける人は多い。 口に1ドル札を張った姿で拝金主義に抗議していたロバート・カールソンさん(25)はミネソタ州在住の家庭教師。この
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