「ドローン」という言葉はすっかり一般的になった。それも残念なことにどちらかというと、怪しいとか、怖い、というイメージで、だ。首相官邸への飛来、善光寺への落下、海外では拳銃を搭載したドローンの映像が投稿されるなど、マイナスイメージばかりがテレビでは報じられているからだ。筆者も、電車でドローンを見える状態で運んでいたところ、乗客に怪訝な顔で見つめられたことがある。 しかし、そんな先入観だけでドローンを捉えていると、それがもたらす大きな変化の本質を見誤ることになる。ビジネスの観点からドローンを巡る現状と近未来の姿をつぶさに描いた『ドローン・ビジネスの衝撃 小型無人飛行機が切り開く新たなマーケット』を 一読すると、それがよく分かるはずだ。 この書籍では、ドローンに対する「空飛ぶスマートフォン」という喩えを紹介している。スマートフォンに搭載されている、カメラ、センサー、通信チップ、バッテリーといった