ベルギー、アントワープ近郊の凍り付いたスヘルデ川。1593年、ルーカス・ファン・ファルケンボルフ作。(PHOTOGRAPH BY INCAMERASTOCK, ALAMY STOCK PHOTO) 16世紀から19世紀まで、北半球は長く続く厳しい寒さに見舞われた。この期間は「小氷期」と呼ばれているが、その原因は何だったのだろうか。また、どのような影響があり、人々は寒さにどう適応したのか。そして、新たな気候変動の時代に入っている現代の私たちは、そこから何を学ぶことができるのだろうか。 小氷期とは何か、その原因は 小氷期は、本物の氷河期とは違う。平均気温はおそらく0.5℃低下しただけで、寒さがずっと続いていたわけでもない。米ジョージタウン大学の環境歴史学准教授であるダゴマール・デグルート氏は、「小さな小氷河期」が繰り返し起こっていた時代だったと説明する。 米航空宇宙局(NASA)の定義によると
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