小林啓倫『AR―拡張現実』(マイコミ新書) 著者の小林啓倫さんに献本いただいた。 本書は題名通り拡張現実(Augmented Reality、AR)についての本で、個人的にはこのタイミングでこのテーマの本が読めてよかった。 というのも、ワタシ自身 AR について文章を一年近く前に書いていて、ずっと関心のあるテーマなのだが、一方で今ひとつピンとこない状況にもやもやとしたものを感じていたからだ。確かに AR アプリケーションにはすごそうなものがいくつもある。しかし、それはどこまで実用的なのか? 例えば、ワタシ自身 iPhone にインストールしたセカイカメラを実際に起動する機会は少なかったりする。 本書はその AR がもはや未来の話ではなく既に実用的な技術である話から始まり、AR の定義、AR とバーチャルリアリティ(VR)との違い(この二つは正反対の位置にあるというわけではなく、ある意味 V