「日本では教育の中立性を守っており、権力崇拝は許されない。国は、違法な教育内容であったとしても公費を入れるのか」。大阪府の橋下徹知事は31日、府庁内で朝日新聞の取材に、文科省の専門家会議の報告書を批判した。 大阪府は今年度予算に、大阪朝鮮高級学校(大阪府東大阪市)の生徒についても、授業料無償化のための府独自の補助金を計上したが、橋下知事は執行を留保。府内の朝鮮学校10校への既存の振興補助金(生徒1人あたり約7万円)の打ち切りも示唆した。 橋下知事が朝鮮学校の教育内容でこだわるのは、北朝鮮指導者の個人崇拝につながりかねない教科書の記述などだ。この点については、無償化適用の反対派から批判が繰り返し出ていた。しかし、文科省の専門家会議の報告書は「具体的な教育内容については判断基準としない」とした。 これに対して、府は教科書の記述についても踏み込み、調査を進める。5月に教育学や朝鮮語の専門家