戦後の博多で辛子明太子を開発し、全国に普及する礎を築いた「ふくや」の創業者、川原俊夫をモデルにした「映画めんたいぴりり」をご紹介する。(シリーズ「平成のごはん映画を振り返る」は次回以降に続けます) 本作は、俊夫の長男、川原健の著書「明太子をつくった男 ふくや創業者・川原俊夫の人生と経営」を原作にしたテレビドラマ「めんたいぴりり」「めんたいぴりり2」の映画化である。 2本のテレビドラマと同じく江口カンが監督、東憲司が脚本を担当し、漫才コンビ「博多華丸・大吉」の博多華丸が主演の海野俊之、富田靖子が妻の千代子を演じる等、福岡県出身者がメインスタッフ、メインキャストを務めている。 「博多式辛子明太子」を作った男 俊之は日々試行錯誤を重ね、辛子明太子を日本人好みの味に改良していく。 本作は博多の「ふくや」創業者の川原俊夫(映画では「ふくのや」店主の海野俊之が主人公)、その家族、従業員たちをモデルとし