記憶に間違いがなければ、私はこれまでのところ正面から裁判員制度を批判したことはなかったのだが、こういうはなしを目にするとさすがに司法当局の意図についていろいろと勘ぐりたくなってしまう。 asahi.com 2008年11月11日 「控訴審は一審の結論尊重 最高裁、裁判員制度へ報告書」 来年5月に始まる裁判員制度に向けて、最高裁判所の司法研修所は11日、市民が審理に参加した一審の結論を、裁判官だけの二審もできるだけ尊重すべきだとする研究報告書をまとめた。結論を覆せるのは「(一審の判断が)明らかに不合理」な場合などに限られる、としている。 一審と異なる判断ができるという控訴審の位置づけは、裁判員制度が始まっても変わらず、一審で示された市民の判断を控訴審がどう取り扱うかは制度上の課題と指摘されてきた。今回の報告に拘束力はないが、全国の裁判官が参考にするため影響は大きい。 報告は、一審の判断