これはすごいです。久々の大規模な農村暴動。しかしそれだけではありません。特筆すべきことがいくつかあって、どこから手をつけていいのか迷うくらいです。 まずは舞台となった場所ですが、広西チワン族自治区の博白県。隣接する広東省との境界に近い地域です。この博白県下の各鎮(県の下の行政単位)でタイトル通り、地元農民による前代未聞の同時多発的な暴動が発生、一部の鎮庁舎は農民たちの襲撃を受けて炎上、警察車両も破壊され焼き打ちに遭うなどしています。 原因は地元当局による計画出産政策の押しつけです。その徹底ぶりが常軌を逸し、「官匪」といっていい暴力と収奪が横行したため、農民たちの堪忍袋の緒がついに切れて、自衛のため鎮ごとに「官」への逆襲に転じたというもの。どこまで組織的なものかは不明ですが、 「官逼民反」(「官」の横暴に追いつめられた「民」が成否を問わずに蹶起する) の典型例といっていいでしょう。とりあえず