偉大なジャーナリストである筑紫哲也氏が、TBSのニュース23において「ネットは便所の落書き」と述べたのは1999年のことであったと記憶しています。 まだブログさえ存在しなかった当時、2ちゃんねるや「ホームページ」上においては、氏の発言に対して一斉に非難の声があがりました。しかし、グーグルもアマゾンもまだヨチヨチ歩きの頃でしたから、世の大半の人々はネットをお遊びとしか見ておらず、筑紫氏の言葉にウンウンと頷いたものでした。 あれから13年、時代は変わりました。筑紫氏がキャスターを務めていたころのTBSは、テレビジャーナリズムの頂点に君臨していたーー少なくてもその気概がありましたが、この度の選挙特番はテレ東の後塵を拝し、民放で最低の視聴率を記録しました。「報道のTBS」「民放のNHK」というかつてのニックネームは、今やジョークにもなりません。 そして新聞はこのありさまです。 識者に安倍内閣のニッ