面従腹背?目立たないところでトランプを制御してきたマティス Carlos Barria-REUTERS <トランプが耳を傾ける数少ない政権幹部として世界が頼りにしてきたマティス国防長官が、徐々に苦しい立場に追いやられている> 宇宙空間での軍事活動を管轄する「宇宙軍」を米軍に新たに創設する──。ドナルド・トランプ米政権のこの決定は、国防総省にとって過去数十年で最も重大な組織改編を意味する。 だが8月9日の発表の時、肝心のジェームズ・マティス米国防長官は姿を現さなかった。マイク・ペンス米副大統領に宇宙軍発表の晴れ舞台を奪われたのだ。 だが、元海兵隊大将でイラクとアフガニスタンで指揮経験もあるマティスが、お膝元の国防総省でそう簡単に陣地を譲ると思ったら大間違いだ。 彼は昨年、費用の増大を懸念して宇宙軍の創設に反対し、歴史に名を残すようなプロジェクトが欲しくて仕方がないトランプに敗れたのだ。 マテ