ブックマーク / www.riabou.net (93)

  • 少子化が進むと徴兵制は復活するか? シンガポールの場合 - リアリズムと防衛を学ぶ

    先進国を中心とする多くの国で、少子化が進んでいます。若者の総数が減ると、若い兵士を必要とする軍隊はいつか徴兵制をふたたび採用するでしょうか? 現代では志願兵制が主流 軍隊の採用制度は、傭兵制を除けば、徴兵制と志願兵制に分けられます。第二次世界大戦の頃は、大日帝国がそうだったように、徴兵制が主流でした。しかし現代では志願兵制が主流に変わりました。 第二次世界大戦の頃は、自国が滅ぶか敵国を滅ぼすかという全面戦争の時代です。それには数百万の兵士が必要で、そんな人数をまかなうには志願者だけでは足りないことから、徴兵制が重要でした。 しかし戦後は核兵器が普及したことで、状況が変わります。核武装した大国の間では、通常兵器による全面戦争は起こらなくなりました。 逆に地域や争点を限定した、局地戦争が増えました。その上、PKOや災害救助といった戦争以外の海外派兵が出現。兵器と戦術が高度化したこともあり、兵

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    Baatarism 2015/07/17
    いずれアメリカ製ロボット兵士を購入するようになるのかな。(日本製になるとは思えないので)
  • いま読み返したい本「ユーロの正体 通貨がわかれば、世界が読める」 - リアリズムと防衛を学ぶ

    ユーロの正体 通貨がわかれば、世界が読める (幻冬舎新書) posted with ヨメレバ 安達 誠司 幻冬舎 2012-11-30 Amazon Kindle 図書館 ギリシャが引き続き面白いことになっているので、数年前に買ったを読み返しました。新書です。近ごろの新書は、数年経って読み返そうなんて思うはまれですが、このは例外でした。 2012年に書かれた書「ユーロの正体」は、当時の欧州を襲っていた経済・財政の危機について、その質がどこにあるのかを、経済学の門外漢にも分かりやすく書いたです。 それから3年がたった2015年現在も、いまだ欧州を襲う危機の質は何ら変わっていないので、十分使えるです。むしろ、数年前のだからこそ、書の洞察の信頼性がもてるというものです。このに「数年先のシナリオ」として書かれていることが今まさに起こっているのですから。 ユーロは今後、どこへ向

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    Baatarism 2015/07/08
  • 読んだ本「ブログを10年続けて僕が考えたこと」 - リアリズムと防衛を学ぶ

    @akatuki_a 突然申し訳ないです、貴殿のHP「リアリズムと防衛を学ぶ」が見れなくなっておりますが、ひょっとして閉鎖されてしまったのでしょうか?— 鉄底海峡 (@tetteikaikyou) 2015, 6月 30 というリプライを頂きました。おかしいなぁ、放置はしても閉鎖した覚えなんかないがなぁ。調べてみたら独自ドメインが異常を起こしていました。現在も対処中なので、はてなブログのアドレスからは見られるけれど、独自ドメインからは見られなくなっています。 しばらく更新もしてないのに、こんな風に教えて下さる方がいて、ありがたいことです。そこで、こんなタイトルのが目に留まったので読みました。 ブログを10年続けて、僕が考えたこと 作者: 倉下忠憲出版社/メーカー: 倉下忠憲発売日: 2015/05/28メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る はやりのプロブロガーとかではない

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    Baatarism 2015/07/03
  • 読書メモ ホッブズの「自然状態」(「近代政治哲学」) - リアリズムと防衛を学ぶ

    「リヴァイアサン」といえば召喚獣の一体…ではなくて、政治哲学の古典です。 リヴァイアサン〈1〉 (岩波文庫) 作者: T.ホッブズ,Thomas Hobbes,水田洋 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 1992/02 メディア: 文庫 購入: 7人 クリック: 93回 この商品を含むブログ (48件) を見る 著者であるトマス・ホッブズの思想は、国際政治学においてはリアリズム学派に親和的な考えとして知られています。国際政治学の思想を簡単に色分けしたとき、リアリズム学派は「ホッブズ的」であり、リベラリズムは「カント的」である…といった風に、ざっくりした方向性を説明する場合があるからです。 なぜリアリズムがホッブズ的と言われるかといえば、概念と世界観が類似しているためです。リアリズム学派の「無政府状態」はホッブズの「自然状態」に通じるものがあります。 という程度は聞き知っているのですが、

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    Baatarism 2015/06/16
  • Nuclear peace 〜核兵器による平和(のようなもの) - リアリズムと防衛を学ぶ

    平和は、それを祈ることは簡単ですが、作ることは難しいものです。 過去の記事では、リベラリズムの議論の中から商業的平和論(Capitalyst Peace)を簡単に紹介しました。「経済発展や貿易、投資が進めば戦争を減らせる」という議論です。 今回はその対極として、リアリズムの議論から、核による平和(Nuclear Peace)を紹介します。被爆国日において、核兵器と戦争はほぼ同一の文脈で語られ、いずれも平和の大敵です。しかし国際関係論の中では、核兵器は戦争を減らし、平和をもたらしたという議論が強い説得力を持っています。 「絶対兵器」核兵器はそれ以外とどう違うか 広島と長崎への原爆投下は、大きな衝撃をもたらしました。核兵器が世界に与える影響を具体的に考え、いち早く明らかにしたのが卓越した文民戦略家バーナード・ブロディです。 1946年に出版された彼の編著書「絶対兵器」は、原爆投下から半年以内

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    Baatarism 2015/05/31
  • Nスペ「総理秘書官が見た沖縄返還」の感想メモと勝手に補足 - リアリズムと防衛を学ぶ

    2015年5月9日のNHKスペシャルは「沖縄返還」をとりあげていました。沖縄返還を成し遂げた佐藤栄作首相の秘書官が私蔵していた史料をとりあげ「核抜き、土並み」の返還を目指した交渉の一端を明らかにしています。 沖縄返還時に問題になったのは、在沖米軍基地と、そこに配備されていた核兵器の扱いです。番組の内容を抜粋しつつ、ちょっと言い足りないなあと思った部分を勝手に補ってみます。 沖縄返還の条件 沖縄返還を実現するには、条件がありました。日アメリカの両国が軍事的に損をしない形で返還を実現する、ということです。佐藤首相は米側のハリー・F・カーンと交渉する中で、こう述べたそうです。 沖縄の祖国復帰を1日も早く実現したい。しかも日の安全をいささかも弱めないで解決する方式があるか、その方式は何かということだ。 (佐藤栄作 1963.12.9 ハリー・F・カーンとの会談) 沖縄は日に返還されなけ

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    Baatarism 2015/05/28
  • 「中国を抑止する列島線防衛は陸上戦力で」アンドリュー・F・クレピネビッチ(How to Deter China -the Case for Archipelagic Defense) - リアリズムと防衛を学ぶ

    戦略予算評価センター(CSBA)のアンドリュー・F・クレピネビッチが、フォーリンアフェアーズで対中国抑止における陸上戦略の重要性について論じています。 中国の野心を抑え、戦争を防ぐには「拒否的抑止」を達成する必要があり、そのために米国と同盟諸国は第1列島線にそって「列島線防衛(archipelagic defense)ライン」を構築せねばなりません。そこでは空海軍力だけではなく、意外にも陸上戦力が重要だ、という議論です。 中国の海洋進出とA2AD戦略 中国は経済発展に従い、海軍、商船隊、沿岸警備隊といった海上権力を増大させて、長期的には西太平洋を支配しようとしていると見られています。そのうち軍事力を用いた有事の戦略が「接近阻止・領域拒否(A2AD)」戦略と呼ばれるものです。クレネビッチはその内容について、こうまとめています。 中国軍は、他国の軍隊が領域を占有したり、近海を通過したりするのを

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    Baatarism 2015/05/09
  • 平和はやっぱりカネで買える。ガーツキーの商業的平和論(Capitalist peace) - リアリズムと防衛を学ぶ

    前回の記事平和はカネで買える。商業的平和論(Capitalist Peace )のはじまり - リアリズムと防衛ブログでは、経済発展が世界を平和にするという商業的平和論の歴史を簡単に紹介しました。 ノーマン・エンジェルは、工業化とグローバル化によって、近代戦争はたとえ勝利してさえ利益を得られないものになったと説きました。政治指導者がこのような現実をよく理解するならば、大国間戦争はもはや起こらないだろう、と議論しました。 その直後、2度の世界大戦が起こったことで、商業的平和論は猛烈な批判にさらされます。経済相互依存がいくら進んでも、だからって戦争が無くなることはないのです。 一方で、経済は戦争を「無くす」ことはできないけれど、「減らす」効果があることは明らかになっています。ガーツキーの議論がそれです。 ガーツキーの検証 ガーツキーの実証分析は、過去の数多くの戦争についての統計分析です。地域、

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    Baatarism 2015/05/06
    経済的関係は戦争を減らすが、特に効果が高いのは投資なのか。ただし経済だけでも武力だけでも平和は維持できず、価値や制度など様々なものが必要という話です。
  • 平和はカネで買える。商業的平和論(Capitalist Peace )のはじまり - リアリズムと防衛を学ぶ

    ブログのタイトルに関わらず、リベラリズムの話をします。 これから2回にわたり、商業的平和論について簡単な紹介をします。商業的平和論とは、経済発展が世界を平和にするという理論です。 商業的平和論の思想的起源 貿易や商業の発展が、世界を平和にするという考えは昔からあり、多くの大学者がこれを説いてきました。 モンテスキューやアダム・スミスは、市場は戦争を嫌うと説きました。戦争になれば、交戦国の間では自由な商取引ができなくなるからです。トマス・ペインは「商業は、愛国心と国防の2つの気運を減退させる」としています。 マンチェスター派の台頭 わけても有名なのはコブデンとブライトの「マンチェスター派」。1839年に結成され、自由貿易を強力に推進した集団です。 指導者たるコブデンとブライトは、貿易の経済的メリットだけでなく、思想的な正義を訴えました。貿易こそ平和への道だというのです。 それ以前の英国は、植

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    Baatarism 2015/05/05
    これは経済と平和の関係について、歴史的な議論をまとめた素晴らしい記事。後編も楽しみです。
  • 官邸ドローン事件で出頭した人は、もっと拗らせる前に捕まって本当に良かった - リアリズムと防衛を学ぶ

    首相官邸屋上でドローンが発見された件で、福井県の男性が出頭しました。この男性のものと思われるブログ「ゲリラブログ参」が話題になっています。そこには犯行に至るまでの思考の変遷、準備などが書かれています。 出頭した男性が当に犯人かどうか、話題のブログもその人のものであるかはまだ分かりませんが、もしそうだとすると、この方はこの程度の事件しか起こさないうちに捕まえてもらえて当に良かったと思います。 警察へ出頭した人の動機 警察に出頭し、逮捕された容疑者は、犯行についてこう語っているそうです。 警視庁によりますと、24日夜8時すぎ、福井県小浜市にある小浜警察署に...容疑者が出頭し、「反原発を訴えるために官邸にドローンを飛ばした」などと話したということです。 また、「福島の砂を容器に入れた」と話し...官邸に対する威力業務妨害の疑いで逮捕しました。(NHK 15/4/15) 逮捕直後に容疑者の発

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    Baatarism 2015/04/25
  • 女性にも徴兵制を適用するノルウェーの社会 - リアリズムと防衛を学ぶ

    ノルウェーは2015年から女性の徴兵を開始しました。 ノルウェー議会は2013年から女性への徴兵制の適用を審議しはじめ、翌14年にはこれを認める新法が可決。キリスト教系の政党を除く全政党が賛成したそうです。 女性を兵隊にするとは、ノルウェーは亡国まぎわの末期戦でもしているのでしょうか? いいえ、彼ら彼女らにとって、当然の社会を作ろうとしているだけなのです。 今回はニューズウィークの報道とノルウェー軍のウェブサイトを中心に、なぜノルウェーが女性を徴兵するようになったかを見てみます。 徴兵制とは何か 徴兵とは市民を軍隊にいれ、一定期間の軍事訓練を受けさせることです。徴税と同様に義務として行うので、選ばれたのに正当な理由(宗教的信念等)無くして断れば、罪に問われることがあります。 徴兵された市民は、数年程度の訓練を受けた後、一般社会に戻り、ふつうに就職したり、進学したりします。軍隊にいる間にもし

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    Baatarism 2015/04/25
  • EUの経済と民主主義を救うには安倍総理を見習え?(フォーリンアフェアーズ2015年3月) - リアリズムと防衛を学ぶ

    フォーリン・アフェアーズ・リポート2015年3月号 posted with ヨメレバ オードリー・クルト・クローニン,バッシャール・アサド,ラジャン・メノン,キンバリー・マルテン,ルイス・アレクサンダー,フィリップ・レグレイン,マイケル・A・レビ,アレクサンダー・モティル,マーク・ブリス,ミッチェル・A・オレンシュタイン,R・ダニエル・ケレメン フォーリン・アフェアーズ・ジャパン 2015-03-10 Amazon 図書館 フォーリンアフェアーズはアメリカで発行されている国際情勢の専門誌です。世界的な権威のある雑誌で、特にアメリカの外交政策には少なからぬ影響力をもつと言われています。掲載された論文の中でものすごく有名なものは、冷戦中のアメリカの戦略に影響を与えたケナンの「X論文」、大論争を呼んだハンチントンの「文明の衝突」などがあります。 日語版2015年3月号では、ギリシャおよびEUの

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    Baatarism 2015/03/15
  • この道はいつか来た道 〜クリミア併合とエチオピア併合 - リアリズムと防衛を学ぶ

    2015年3月、日の元首相の鳩山由紀夫氏がクリミア半島を訪問しました。NHKはこう伝えています。 ロシア国営テレビは鳩山氏の一連の訪問を連日詳しく伝え、この会見についても、現地時間の午後(日時間11日夜)の全国ニュースで取り上げました。 このなかで、「鳩山氏が、『クリミアの住民投票が民主的な手続きで行われ、住民の意思を反映していることを確信した』と述べた」と伝えました。(ロシアTV「鳩山氏がロシアに理解」と報道 NHKニュース15.3.11) クリミアに関するニュースを思うとき、私はエチオピアを思い出します。この2つの地域と国には共通点があります。国際社会の現状を変革しようとする国が武力を背景に国境線を変更し、そしてその一撃が、世界の秩序を揺るがせた、という共通点です。 この記事では、そもそも国家がある土地を領有できる仕組み、国境をめぐる戦争を人類がどう克服しようとし、そして失敗してき

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    Baatarism 2015/03/12
  • 敵国破れて謀臣亡ぶ− シラー著「ヴァレンシュタイン」 - リアリズムと防衛を学ぶ

    ヴァレンシュタイン (岩波文庫) posted with ヨメレバ シラー 岩波書店 2003-05-16 Amazon 図書館 シラーの戯曲「ヴァレンシュタイン」を読みました。戯曲というのは、舞台演劇の台のこと。小説と違い、セリフの他は状況説明のト書きだけで書かれていて、地の文というものがありません。この作品は歴史劇で、三十年戦争時代のドイツに実在した将軍ヴァレンシュタインのエピソードをもとに創作されたものです。 蜚鳥尽きて良弓蔵せられ、狡兎死して走狗煮らる 中国の故事成語にこういうのがあります。「飛ぶ鳥をみんな射てしまうと、いくら良い弓でも蔵の中にしまわれてしまう。ウサギをみんな狩りつくしてしまえば、用済みの猟犬は煮てべられてしまう」と。 手強い獲物、外敵といったものがいる場合には、強い軍隊を率いる有能な将軍が国の頼りです。しかし外敵をやっつけた後には、君主にとって、その有能な部下

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    Baatarism 2015/02/07
  • きっと、その正義は誰にも届かないでしょう - リアリズムと防衛を学ぶ

    どのような方向でも、誰かの死を自分の政治的な主張に利用する人々は、意見が異なる人達から敬意を得ることは難しいでしょう。そのため、彼らが多数派を形成したり、世の中を動かしたりすることはできないでしょう。 なぜといって、凡人が多数の人を継続して動かすために必要なものは、利益誘導と誠実さです。そして人が最も誠実さを示すべき時は、死者とその家族に向き合う時だからです。

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    Baatarism 2015/02/04
  • 日本経済をどうすればいいか選挙の前に昔の賢者に聞いてみた本「ケインズの逆襲、ハイエクの慧眼」 - リアリズムと防衛を学ぶ

    ケインズの逆襲、ハイエクの慧眼 (PHP新書) posted with ヨメレバ 松尾 匡 PHP研究所 2014-11-15 Amazon 図書館 書は松尾匡教授の手になる、経済のでもあり、思想のでもある新書です。経済政策と社会政策について、「この政策がいいよ」というではなく、その一段上の考え方、つまり「いろんな政策や政党があるけど、それぞれの良し悪しを判断する基準みたいなのはないの?」ということについて書いています。 日経済、どうすればいいのか。という点については、ここ20年ほど、色々な議論がありました。公共事業や地域振興券を配ったらいい。いや、財政赤字が増えて大変だから、小さな政府を目指すといい。不良債権を処理し、ゾンビ企業を淘汰し、構造改革をしたらしい。いやいや、まずはリフレ政策でデフレを止めることだ。いやそれは悪魔の政策だ。社会保障のために消費税を上げなければ。いや、先

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    Baatarism 2014/11/24
    松尾匡さんの本を暁さんが取り上げています。二人の賢者の邂逅とでも言いたい瞬間ですね。
  • 「解体する世界秩序」リチャード・ハース - リアリズムと防衛を学ぶ

    フォーリン・アフェアーズ・リポート2014年11月号 posted with ヨメレバ リチャード・ハース,マイケル・J・コプロ―,エリザベス・エコノミー,ジョコ・ウィドド,ベニグノ・アキノ,ラミーズ・アッバス フォーリン・アフェアーズ・ジャパン 2014-11-10 Amazon 図書館 フォーリンアフェアーズの巻頭論文で面白いものが載っていたので紹介します。外交問題評議会会長のリチャード・ハースの論文「The Unraveling」です。 ハースはアメリカの覇権の相対的な衰退により、中東をはじめとした世界の秩序が融解していく現状について論じています。興味深いのは、今の、そしてこれからの世界の比喩としてある時代の指し示していることです。 現在の秩序解体の源流は中東にある。第一次世界大戦、あるいは冷戦期と比較されることも多いが、現在の中東の環境とよく似ているのは三十年戦争当時の国際環境だろ

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    Baatarism 2014/11/18
  • 中立国スイスはどうやって第二次世界大戦を回避したか?「将軍アンリ・ギザン」 - リアリズムと防衛を学ぶ

    将軍アンリ・ギザン―意志決定を貫く戦略 posted with ヨメレバ 植村 英一 原書房 1985-07 Amazon 図書館 書はスイスの将軍アンリ・ギザンの人生を描いたです。ギザン将軍は第二次世界大戦ととき、スイス軍の総司令官を務めた人です。そのため書の内容も「スイスから見た第二次世界大戦史」というべき内容になっています。 ドイツがポーランドを攻めた、フランスを下した、連合国がイタリアに上陸した…といったよく知られた大戦中の出来事も、大国ならざるスイスから見ると、また違った印象をもって受け止められます。 あれ、スイスって第二次世界大戦に参戦してないよね? 永世中立国だし…。と思うところです。確かにスイスは参戦こそしていませんが、徹底した戦時体制をとっていました。戦わないために、戦いの準備をしていたのです。 戦争準備 国家緊急権の発動 戦うスイスの民主主義 将軍選出と総動員 な

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    Baatarism 2014/10/26
    太平洋戦争末期の日本軍の戦略も、実はこれと似たようなものだったのかもしれませんね。ただ日本の場合は戦争を優位に終わらせるためにやっていたのでしょう。
  • 読んだ本:「フランス革命-歴史における劇薬」遅塚 忠躬著 - リアリズムと防衛を学ぶ

    フランス革命―歴史における劇薬 (岩波ジュニア新書) posted with ヨメレバ 遅塚 忠躬 岩波書店 1997-12-22 Amazon 図書館 フランス革命史について読もうと思い、まずは一番簡単そうなものを選んでみました。書は岩波ジュニア文庫からでており、高校生くらいを主な読者と想定して書かれています。 革命は現在の世界の礎となる思想を生み、同時に虐殺、粛清、侵略によって数多くの人間を死に至らしめました。書はこれを劇薬-強烈な効能があるが、その副作用もまた激しい薬ーに例えて、なぜ革命はそのようであったのかを分かりやすく書いています。 目次 第1章 革命の偉大と悲惨 第2章 フランスではなぜ劇薬が用いられたのか 第3章 劇薬はどんな効果をあげたのか 第4章 劇薬の痛みについて考える 第5章 人間の偉大と悲惨 高校生でなくても、 フランス革命や政治に興味のある人におすすめです。

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    Baatarism 2014/10/25
  • 僕らはいつも戦争の間に生きている(戦間期に関する随想) - リアリズムと防衛を学ぶ

    いま私の中で空前の戦間期ブームが到来。関連するをぼつぼつと読んでいます。 これが諸雑誌を猟歩して研究動向を調べているのだったら、あー勉強してんだなというところですが、さに非ずで。新書とか古いとかを趣味的にめくって、連想を働かせているばかりです。 こんな時のためのブログであり、思うところをエッセイ風に書き散らしてみるのが稿。たぶん長くなる上に、厳密でも新奇でもない。書く方もそういうつもりでいるのだから、お読み下さる向きも、何かタメになるとか、ゆめゆめ期待してはいけないのです。 戦間期のどこが面白いのか (パリ講和会議の4巨頭) 戦間期とは、第一次世界大戦の終わりから第二次世界大戦の始まりまでの、おおよ20年間のこと。両大戦間期、Inter-war-Period、というわけです。 「集団的自衛権の起源と戦争の克服」では、19世紀、第一次大戦、第二次大戦、そして冷戦までの流れを駆け足で追い

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    Baatarism 2014/10/15