事故の後、淳生は人工呼吸器をつけて冷たくなり、血圧も不安定で、もうだめだとわかっていましたが、ドクターに「心臓マッサージをやめないでください」と言いました。 気がついたら、ドクターにすがって「何か臓器提供できますか」と言っていました。なぜ、その言葉が出たのかわかりません。淳生は16歳で世の中の役に立っていない。大人になって、何かに貢献したいと思っていたに違いない。ドクターから角膜が提供できると聞いて、お願いしました。 ただ、義眼を入れるので顔が変わるかもしれないと言われ、淳生の顔のままでお別れしたいと思って「しない」と言ったら、大学生の兄(20)が「自分が淳生だったらしてほしいな」と言ったので、決めました。 淳生は一つのことを突き詰めてやる性格で、凝り性。研究者なんてぴったりだね、そのために勉強しないといけないね、と話していました。なかなか就職できなくても、私は元気に何でも好きなことをして
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