4人の心理学者が,偏見や差別の問題に心理学が取り組む意義や,そこから見えてきた今後の課題を語ります。第2回は,偏見や差別への法による解決と社会心理学アプローチについて取り上げます。 →連載第1回はこちら 偏見や差別への法による解決 唐沢: 障害者に対するケアは障害者差別解消法として法制化されました。障害があるために不利な状況があって差別されるということは解消されるはずではありますね。法はないよりはあった方がいいと思いますが,理念先行のようにも思います。法の精神を本当に実現しようと思ったら相当大変なことです。 唐沢 穣(からさわ・みのる):名古屋大学大学院情報学研究科教授。主著に,『責任と法意識の人間科学』(勁草書房,2018年,共編),The emergent nature of culturally meaningful categorization and language use:
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