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ブックマーク / president.jp (6)

  • なぜ人は「男性は狩猟、女性は採集」を信じてしまうのか…約8割の狩猟採集社会で女性は狩りをしているのに 狩猟採集民は一人ですべてこなすオールラウンダー

    「男性は狩猟、女性は採集」という説が流布したのはなぜなのか。名古屋学院大学教授の今村薫さんは「『男は仕事、女は家庭』という固定観念は、戦後、日経済の高度成長とともに形成されたもので、歴史的に日の浅いものであるといわれる。しかし、この近現代の産業社会における女性の位置づけを相対化することなく、時空間を超えた唯一の真実であるかのように考えたことが、『男は狩猟、女は採集』という定説に縛られてきた原因だ」という――。 文明人の都合でさまざまに語られてきた 「男は仕事、女は家庭」という現代社会の性別役割分業について、しばしば次のように言ってこれを擁護する人がいる。このような分業は太古の昔からおこなわれてきたことである。現在の狩猟採集民は、社会的分業や社会的階級が最も少ない社会であるが、この社会においてさえ、「男は狩猟、女は採集」という性別分業が見られる。人類の祖先も、男は子を養うために遠くまで狩

    なぜ人は「男性は狩猟、女性は採集」を信じてしまうのか…約8割の狩猟採集社会で女性は狩りをしているのに 狩猟採集民は一人ですべてこなすオールラウンダー
    Basilio_II
    Basilio_II 2023/08/04
    Man the hunterとWoman the gathererって特に道具の使用が人類の進化にどう関係しているのかという問題じゃなかったけ?
  • 「がんが消えた」という体験談は本当なのか…きわめてまれに起こる"自然退縮"という奇跡 ただし、がんが自然に治る可能性はあまりにも低いので標準医療は必須

    ちまたには「がんが消える」と称する事法や代替療法が多数ある。当にがんは消えるのか。内科医の名取宏さんは「標準医療以外のいわゆる代替療法で、臨床試験で効果が証明されたものはありません。一方で、きわめてまれながら、がんが自然退縮するケースはあります」という――。 「がんが消えた!」体験談はほぼウソ 世の中には、各種がんの標準医療以外に「がんが消える」と称する事法や治療法が数多くあります。野菜ジュースで、玄米菜で、塩で、精神統一で、温熱療法で……さまざまな方法でがんが消えたと、WEBサイトや書籍、雑誌、商品の通販ページなどに書かれています。こんなに種類があるのかと驚くほどです。がんが消える事法がない理由は前回の記事の通りですが、治療法でも同じこと。標準医療以外のいわゆる代替療法で、きちんとした臨床試験で効果が証明されたものはありません。 がん治療は副作用や合併症を伴うことがありますから

    「がんが消えた」という体験談は本当なのか…きわめてまれに起こる"自然退縮"という奇跡 ただし、がんが自然に治る可能性はあまりにも低いので標準医療は必須
  • なぜ2000年前のギリシア哲学をいまだに学ぶ人がいるのか…京大名誉教授が考える「古典」の本当の価値 なぜアリストテレスの著作は消え、プラトンは残ったのか

    2000年以上前の古典をいま読むことにどんな価値があるのだろうか。京都大学の内山勝利名誉教授は「古典は確固たる規範として維持、存続されてきたというイメージがあるが、実は違う。それぞれの時代と場所において、まったく異なった作品として新たに解釈され、各時代の状況を大きく揺り動かす力を示してきた」という――。 ※稿は、内山勝利『変貌するギリシア哲学』(岩波書店)の一部を再編集したものです。 19世紀まで埋もれていたミロのヴィーナス像 ギリシア彫刻の美しさを思い浮かべてみよう。たとえばミロのヴィーナスでもいい。むろんあの女神像を古代ギリシア人も美しいと思ったに違いない。そして、現代のわれわれもそれに感嘆する。長い時間をへて今日によみがえったその美しさは、しばしば「永遠の美」と言われ、「不朽の美」と称賛される。

    なぜ2000年前のギリシア哲学をいまだに学ぶ人がいるのか…京大名誉教授が考える「古典」の本当の価値 なぜアリストテレスの著作は消え、プラトンは残ったのか
    Basilio_II
    Basilio_II 2022/10/16
    "アリストテレス〔略〕の哲学書として今日伝えられているものは、〔略〕実は彼の講義草稿のたぐいを纏めたもので〔略〕、比較的若いころに多数書かれて公刊された文字通りの「著作」は、〔略〕消失した。"(p. 2)
  • 「中世の日本にはたくさんの奴隷がいた」約20万円で人買い商人に売られた14歳少女のその後 人身売買は本来「国禁」だが…

    能「自然居士」で描かれた“身売り少女”の悲劇 世阿弥(1363?~1443?)の父、観阿弥(1333~1384)が作ったとされる能で、「自然居士じねんこじ」という作品がある。 主人公の自然居士は、鎌倉時代の京都に実在した半僧半俗の説経師。彼の説法は庶民にもわかりやすい解説とパフォーマンスで知られ、彼が登壇する説法会はいつもファンで超満員だった。いわば当時のカリスマ・タレントである。 ある日、京都東山の雲居うんご寺というお寺での出来事である。この日は、寺の修繕費集めのための7日間におよぶ、自然居士スーパー説法ライブの最終日だった。境内は自然居士目当ての信心深い男女で大賑わい。そんな聴衆のなかに、死んだ両親の供養を願って、美しい小袖をお布施として持参してきた14~15歳の少女がいた。 じつは彼女は、自分の身を人買い商人に売って、それで得た代金で小袖を買い、両親のための読経を依頼しにきたのだった

    「中世の日本にはたくさんの奴隷がいた」約20万円で人買い商人に売られた14歳少女のその後 人身売買は本来「国禁」だが…
  • 完成を見届けられない仕事を生涯やる意味 「100年で辞書1冊」という働き方

    100年かけて1冊の辞書をつくった人たちがいる。『英国古文献における中世ラテン語辞書』は、1913年からつくり始め、2013年に完成した。最初のスタッフは完成を見届けられないことを覚悟していたはずだ。それでも辞書作成を始めたのはなぜか。『100年かけてやる仕事』(プレジデント社)の著者が、その動機を解説する――。 死語ばかりの「中世ラテン語」の辞書をつくる意味 1冊の辞書を完成させるのに100年という歳月をかけた人々がいる。『英国古文献における中世ラテン語辞書』の作成プロジェクトは、1913年にスタートし、2度の大戦を経て2013年に辞書が完成した。スペインのバルセロナに建設中のサグラダ・ファミリア大聖堂は、1882年に着工され、完成予定は2026年。この大聖堂ほど有名ではないが、イギリスの中世ラテン語辞書は、それに匹敵する大文化プロジェクトだった。 僕はロンドン駐在時にこの辞書の完成を知

    完成を見届けられない仕事を生涯やる意味 「100年で辞書1冊」という働き方
    Basilio_II
    Basilio_II 2019/03/24
    「…それぞれの地域には、地域特有の中世ラテン語が存在している。」「それにも関わらず欧州の知識人は1678年にフランス人のデュ・カンジュが編纂した『中世ラテン語辞典』にずっと頼ってきた。」
  • 東大の絵画廃棄「理由が不明」の不気味さ 「わからなかった」では思考停止だ

    東京大学の地下堂に飾られていた宇佐美圭司の大作「きずな」が、撤去・廃棄された。この“事件”はすでに忘れられつつあるが、それは恐ろしいことだ。ノンフィクションライターの石戸諭氏は「廃棄を決めた東大生協は『わからないから捨てた』と繰り返すだけで、理由を説明しない。そうした思考停止が黙認されている」とみる。「わからない」を放置することのリスクとは――。 「業者がカッターのようなもので切り刻んだ」 「絵画とは歴史である。そして歴史とはさまざまな方法であろう」(宇佐美圭司『20世紀美術』岩波新書)。 2012年に亡くなった宇佐美の立ち位置を象徴する一文である。宇佐美は誰よりも歴史を重視する美術家だった。そんな彼の作品が、東京大学生協が運営する地下堂から撤去されていたことが、今年4月に話題となった。東大生協によれば、2017年9月27日に「業者がカッターのようなもので切り刻んだ」(東大生協の担当者

    東大の絵画廃棄「理由が不明」の不気味さ 「わからなかった」では思考停止だ
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