2014年12月19日、東京駅100周年を記念し、寝台特急「富士」の復活運転が行われた。「富士」は引退時、東京~大分間を結ぶ列車だった。しかし、1970年代後半のブルートレインブーム全盛期は、東京駅と西鹿児島(現・鹿児島中央)駅を往復していた。同じ区間は寝台特急「はやぶさ」もあったけれど、「はやぶさ」は鹿児島本線の熊本駅を経由し、「富士」は日豊本線の大分駅・宮崎駅を経由した。 鹿児島本線ルートより日豊本線ルートの距離が長いため、寝台特急「富士」は日本最長距離の特急列車となっていた。走行距離は1,574.2kmで、大阪~札幌間の寝台特急「トワイライトエクスプレス」の走行距離1,508.5km(上り列車)より65.7kmも長かった。この記録は現在も破られていないし。今後もこれほどの長距離列車は登場しないだろう。 日本最長距離を走る「富士」の所要時間は24時間を超えていた。1974年8月の時刻表