地方鉄道、着地点見えず 沿線「廃線論」を警戒 専門家「将来像の議論を」 交通再編、国主導で協議会 2023/4/22 6:00 [有料会員限定記事]
地域公共交通の再編に向けた関連法が21日成立した。経営難の地方鉄道の存廃を巡り「再構築協議会」制度を導入。協議会は事業者か自治体の要請を受けて国が設置し、対象は1キロ当たりの1日平均乗客数を示す「輸送密度」が千人未満を目安とする。地域公共交通の再編は九州にとっても大きな課題だ。JR九州によると、2021年度に輸送密度(1キロ当たりの1日平均通過人員)が千人未満だったのは10路線13線区。自治体側は、鉄路の廃止による地域の衰退を懸念するが、人口減やコロナ禍に伴う利用者減で鉄道事業は厳しさを増している。両者が協力し、持続可能な公共交通のあり方を模索する時期に来ている。
リニア問題で連携強化を 難波静岡市長、中部4市長表敬 静岡市の難波喬司市長は21日、中部連携中枢都市圏をつくる5市2町のうち、島田、焼津、藤枝、牧之原の4市を訪問し、各市長に就任のあいさつをした。難波市長が加入の意向を示している県と大井川流域10市町などでつくる「大井川利水関係協議会」の話題も上がり、同じ流域の市としてリニア中央新幹線工事を巡る水問題や南アルプスの自然保護の分野で連携を強化していくことを確認した。 染谷絹代島田市長に就任のあいさつに訪れた難波喬司静岡市長(左)=21日午後、島田市役所 いずれも非公開で行われた。島田市の染谷絹代市長との会談では、リニア問題に加え、広域消防での連携についても意見交換した。会談後に取材に応じた難波市長は、同協議会加入について「8市2町あるから染谷市長単独ではなく、各市町に話していく。どういう形がいいのか自然に決まっていくのでは」と述べた。 藤枝市
リニア中央新幹線南アルプストンネル工事を巡り、大井川流域の10市町が国に対して静岡県とJR東海の対話への積極的な関与を要望したのを受け、斉藤鉄夫国土交通相は21日の閣議後記者会見で「引き続き、県とJRの間で科学的・工学的な観点から対話が行われるよう適切に対応する」との考えを示した。 国交省がリニア開業後の県内の東海道新幹線停車増や地域経済への波及効果を調査していることを踏まえ、「県や東海地方の発展に資する交通利便性の向上や地域活性化についても、関係自治体やJRと連携して対応する」とした。 流域市町の首長は20日に国交省を訪れ、上原淳鉄道局長に要望書を手渡した。首長側が県とJRの協定締結時や事業開始後も継続的な国の関与を求めた点については「趣旨を読み込み、検討したい」と述べるにとどめた。
5月7日で閉店することが決まった、JR京都駅西側に隣接する家電量販店「ビックカメラJR京都駅店」(京都市下京区)。このニュースを知って、京都駅のホームとビックカメラの店舗を直結する、あの改札口はどうなるのか、と疑問に思った人もいるのではないだろうか。珍しい改札口の行方について、JR西日本の担当者に聞いた。 この改札口は、嵯峨野線(山陰線)の特急が発着する31番ホームと、関西空港線の30番ホームの…
京浜急行電鉄(横浜市西区)は21日、10月1日から鉄道運賃を平均10・8%引き上げると発表した。21日付で、国土交通大臣から申請通り認可された。 初乗りの運賃は150円(現…
福井鉄道(本社福井県越前市)は2024年春の北陸新幹線県内開業に合わせ、春と秋に季節限定で運行しているドイツ製車両「レトラム」を通年運行に切り替える。夏と冬に快適に乗車できるよう冷暖房設備を設置する。レトロな車両は家族連れや鉄道ファンから人気を集めており、新幹線延伸後の2次交通として乗客増につなげたい考えだ。 レトラムは1965年製の2両1編成で、丸みのある車両前面にヘッドライトが縦に二つ並んだデザイン、白と黄色のツートンカラーが特徴。県の全額補助を受け、福鉄が高知県の土佐電鉄から2013年に購入した。 ⇒東尋坊や恐竜などデザイン…福井鉄道、えちぜん鉄道が「御乗印」販売 冷暖房設備がないため、現在は春と秋のみ運行し、土日曜と祝日に福武線のたけふ新駅―田原町駅間、福井駅―田原町駅間をそれぞれ1日1往復している。 車内を快適にするため冷暖房設備を設置し、運行頻度の増加に耐えられるよう電気設備も
屋根にセンサー(上)が設置されたJR大阪環状線福島駅のホーム。人の転落時に異常を感知する=大阪市福島区(JR西日本提供) JR西日本は21日、駅ホームの安全対策として、利用客の転落をセンサーで検知し、列車を止める新システム「ホーム安全スクリーン」を神戸線兵庫駅(神戸市兵庫区)に導入し、28日から運用を始めると発表した。兵庫県内では初めて。 2番線(三ノ宮・尼崎・大阪方面)と3番線(西明石・姫路方面)に設ける。ホームの屋根に取り付けたセンサーが人の転落を検知すると、駅に進入する列車から見える非常報知灯などで運転士や駅係員に通知。列車の非常停止につなげ、転落者の安全を確保する。今秋までに兵庫駅1、4番線のほか、神戸線の元町駅や芦屋駅でも整備する予定。 4月から駅のバリアフリー化のため、神戸線など京阪神地区の主要路線で運賃を値上げ。ホームの安全対策では、乗降客の多い主要駅を中心にホーム柵を、その
マナーを守ってJR伯備線を走る特急やくもを撮影する鉄道ファン。一部の「撮り鉄」の悪質な行為が問題化している=鳥取県日野町津地 一部でマナーの悪さが問題化している「撮り鉄」と呼ばれる鉄道ファンの対策に本腰を入れようと、JR伯備線沿線の鳥取県日野、日南、江府の3町と県警、JR西日本の担当者が21日、日野町役場で初会合を開いた。復刻デザインの特急やくもが運行を始めた昨春以降、撮影のため樹木の無断伐採やごみの放置、路上駐車といった行為が続発しており、連携して啓発を強化することを確認した。 伯備線では昨年3月、特急やくもの運転開始50周年を記念して旧国鉄時代のクリーム色に塗装した車両の運行がスタート。今年2月には、かつての「スーパーやくも」のデザインを再現した紫色の車両も走り始め、全国の鉄道ファンが撮影に訪れるようになった。 関係者によると、沿線には車体を美しく撮れる愛好家好みの撮影スポットが米子市
宮城県栗原市は16日、旧くりはら田園鉄道(愛称くりでん)の若柳駅で、えんじ色の「くりでんカラー」に塗り直した2両編成のディーゼル気動車「KD95」をお披露目した。 企画展や乗車体験も 塗装は12年ぶりで、2~3月に実施した。紫外線を浴びて劣化した古い塗装を工具ではがし、さび止めやえんじ色の塗料を重…
地域公共交通の再編に向けた関連法が21日、参院本会議で可決、成立したことを受け、JR西日本は同日、「関係する地域と対話を進め、最適な交通体系の実現に向けて、誠実に取り組んでいく」とコメントした。 経営難の地方鉄道の存廃を巡り、自治体や事業者が参加する「再構築協議会」制度を導入する。JR西は「地域公共交通の課題に対し、国の政策課題として正面から受け止めていただいたことを大変にありがたく思う」とした。 JR西のローカル線の多くは、沿線人口の減少や新型コロナウイルス禍などで赤字が深刻化。そのためJR西は、赤字路線の収支状況を公表して自治体側に協議の実施を呼び掛けていたが、議論が進んでいない実態があった。
多くの人が行き交ってきた歴史ある駅が、多くの人の思い出がクロスする場へと“進化”しつつある。忘れられない思い出を通じて目指すのは、また帰ってきたくなる、あの駅――。 九州の鉄道の起点でもあり、終着点でもあるJR門司港駅(北九州市門司区)。2日午後、九州各地を巡る観光列車「36ぷらす3」が到着すると、ホームに降り立った乗客らを緒方潔駅長(44)が出迎えた。駅員の制服も貸し出して記念撮影などに気さくに応じ、かつて売り上げなどを納めた据え置き式の重厚な金庫など、歴史ある品々が並ぶ駅長室にも案内した。 家族で訪れた福岡市城南区の小学5年の男児(10)は大の鉄道ファンといい「駅長室に入れるとは思わず、うれしかった。最高です」と春休みの「ご褒美」を堪能していた。
奥出雲おろち号の手すりなどを磨く木次鉄道部の社員とその子どもたち=島根県雲南市木次町で2023年3月31日午前9時25分、松原隼斗撮影 今シーズン限りで運行が終了するJR木次線の観光トロッコ列車「奥出雲おろち号」。多くの鉄道ファンや沿線住民から愛されてきた列車のラストランを盛り上げようと、JR西日本木次鉄道部の社員らが感謝の思いを込めた企画に取り組んでいる。鉄道マンたちの奮闘を追った。 おろち号の今シーズンの運行が始まる直前の3月31日、JR木次駅に隣接する車両庫(島根県雲南市木次町)に鉄道部社員らが集まった。四半世紀にわたって走り続けたおろち号への感謝の気持ちを込めて、車両を清掃するためだ。社員の家族も参加し、総勢約40人で車内の手すりやテーブル、照明器具を丁寧に磨き、星型のシールやヤマタノオロチ伝説をイメージした手作りの切り絵を貼り付けるなどして車内を飾り付けた。 JR木次駅と広島県庄
","naka5":"<!-- BFF501 PC記事下(中⑤企画)パーツ=1541 -->","naka6":"<!-- BFF486 PC記事下(中⑥デジ編)パーツ=8826 --><!-- /news/esi/ichikiji/c6/default.htm -->","naka6Sp":"<!-- BFF3053 SP記事下(中⑥デジ編)パーツ=8826 -->","adcreative72":"<!-- BFF920 広告枠)ADCREATIVE-72 こんな特集も -->\n<!-- Ad BGN -->\n<!-- dfptag PC誘導枠5行 ★ここから -->\n<div class=\"p_infeed_list_wrapper\" id=\"p_infeed_list1\">\n <div class=\"p_infeed_list\">\n <div class=\"
はしもと・たくのり/1975年東京都生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒業。2006年共同通信社入社。経済部記者として流通、証券、大手銀行、金融庁を担当。09年から2年間、広島支局に勤務。金融を軸足に幅広い経済ニュースを追う。15年から2度目の金融庁担当。16年から資産運用業界も担当し、金融を中心に取材。 橋本卓典の銀行革命 低金利や人口減少による資金需要の減少などで地域金融機関を取り巻く環境が厳しくなる中、再編への関心がにわかに高まっている。だが、規模の追求だけでは業界構造の変化への対応は難しい。これからの激動期をどう生き抜くのか。地域金融の現状や最新の動向などをレポートする。 バックナンバー一覧 銀行員は、役員になれなければ50代で銀行員という立場を追われる。一方で、地方の中小企業は慢性的な経営人材不足にあえいでいる。この需給の不均衡を解消するすべはないのか――。山梨中央銀行の支店長に
なんでも、長崎県の島の数は日本でいちばん多いという。有名どころでは対馬、壱岐、そして朝ドラの舞台にもなった五島列島。その数は971にのぼり、国内ナンバーワンというわけだ。 よくよく考えると、すべて島から構成されているのが日本という国なのだから、島の数が多いとか少ないとかはあまりたいした問題でもないような気がするが、いずれにしても長崎は島国オブ島国、実に日本らしい県といってもよいのではないかと思う。 まずは“長崎本線” そうした事情があるからか、朝鮮半島や大陸との距離の近さが関係しているのか、長崎という県は日本の歴史の中でなかなか特殊な存在であり続けてきた。何より、江戸時代においては長崎の出島だけが西洋に開かれた地。異国文化は、おしなべて長崎を経て国内に入ってきた。もしかすると、鉄道という産業革命の産物の登場の情報も、いち早く江戸時代の長崎にもたらされていたのかもしれない。 そうしたわけで、
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く